サッカーW杯アジア最終予選:負けた方がいいのかも…

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 W杯アジア最終予選が始まる。
 その初戦で負けた国が、W杯に出場した例はないという。
 つまり、初戦に負ければ、望みは絶たれる確率が高くなる。
 勝ってほしいとは思うが、勝てない気もする。現在の日本代表に対する期待値が低くなっているからだ。ここ数試合が期待を抱かせてくれるような、面白い試合ではなかったことも事実だろう。
 振り返ってみると、オシム監督のときのスイス戦がもっとも期待値の大きな試合だったような気がする。これからもっと面白くなる……そんな期待を持たせてくれた。
 だが、その後オシム氏が倒れ、岡田監督に代わり、代表チームはリセットされてしまったような状態に戻ってしまった。期待値も0に逆戻り。
 最終予選までは進んだものの、期待値は低空飛行のままだ。

 ニュース記事から垣間見る岡田監督の発言や、試合運びを見ていると、目前の試合をどうしのぐか?……という付け焼き刃的な戦い方のように思えてしまう。少なくともオシム氏は、W杯までにどういうチームを作っていくのかという設計図があった。岡田監督にはそれが感じられない。そのことが期待が持てないことにもつながっているように思う。

 危機感が乏しいのかもしれない。
 なんだかんだいいながら、最低限の目標はクリアしてきたために、現状を追認するような空気が漂っている気がする。
 バーレーン戦は、日本時間の7日午前3時30分から。
 もちろんテレビで観戦するつもりだし、勝つ試合が見たい。
 だが……
スポーツナビ | サッカー|日本代表|断食月のバーレーンにて

 もはやW杯出場が「当たり前」と思えるようになったのか。それとも2年前のW杯と今回の北京五輪での代表の戦いぶりに失望したからか。あるいはその両方なのか、もっと別の理由なのか、それは分からない。いずれにせよ確実に言えるのは、この初戦のバーレーン戦が万一、不本意な結果に終わったならば、日本中にまん延する「無関心」は一転、怒号のようなネガティブな批判へと雪崩を打つことになる、ということである。

 負ければ、こういうことになるだろう。
 危機感が乏しいということでは、負けた方が荒治療だがいいのかもしれない……とも思う。
 最終予選の初戦に負けて、W杯に出たチームはないというジンクスを打ち破る。それを成し遂げるだけの危機感が出てくるかも……。
 勝ったとしたら、目標をクリアしたことになって、現状のまま戦い続けることになる。それがいいのか悪いのか……判断に苦しむところだ。

 どういう結果になることやら……。

先制ゴールとなったFK直前の場面。

先制ゴールとなったFK直前の場面。

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