「ファクターXを突きとめろ!」「ファクターXを突きとめろ!(その2)」の続き。
私が名付けた「アレルギー物質影響仮説」を傍証する研究報告が出てきた。
花粉症が、インフルエンザや新型コロナの感染を抑制しているらしい。
そして、花粉の飛散が減る秋になると、新たな感染者が増えるかもしれないという。
「花粉が減ればインフルエンザ増える」…統計は語る、秋に「コロナ感染拡大」 | Joongang Ilbo | 中央日報
研究チームは2016-20年のオランダ国内のインフルエンザ流行状況と週単位の花粉濃度の変化を比較した結果、両者に明確な反比例関係が存在するという事実が確認されたと説明した。
特に、全体花粉個数が立方メートルあたり610個を超過し、このうちアレルギーを起こす花粉個数が120個を超え、太陽輻射エネルギーが平方センチメートルあたり510ジュール(J)を超えれば、インフルエンザの発生率が大きく落ちたということだ。
研究チームは「花粉の個数が臨界値以下に落ちるというのは、インフルエンザ流行の開始を知らせる信号」とし「新型コロナもインフルエンザのように標準的な花粉-インフルエンザの季節パターンに基づくと予想する」と明らかにした。また「春の新型コロナ状況と比べて8月中旬以降に花粉が減り、オランダにまた新型コロナが拡大するだろう」と予想した。
研究チームは花粉が新型コロナ拡大状況に影響を及ぼす理由にアレルギー性鼻炎を挙げた。アレルギー性鼻炎を起こす花粉がウイルスの宿主を先に占めることでインフルエンザや新型コロナの感染が減少すると判断した。オランダの場合、アレルギー性疾患有病率が約52%にのぼると報告されている。アレルギーがインフルエンザと似た伝染病を抑制する効果が大きいということだ。
また、アレルギーを起こさない花粉は人体の免疫を活性化する効果を持つ場合もあり、花粉自体がウイルスを抑制する特性も持つ可能性があるというのが、研究チームの説明だ。オランダ研究チームは「熱帯地域の場合、雨が降って湿度が高まれば、花粉が減り、むしろウイルスが拡大する可能性がある」と説明した。
この説に基づけば、日本で感染者ならびに死者数が少なかったのは、スギ花粉による花粉症のピーク時期と、新型コロナの感染拡大時期が重なっていたことが、ファクターXだった可能性が高まった。
こういう研究報告が、海外からいち早く出てくるのがもどかしいね。
日本の研究者もやってはいるだろうが、ファクターXの恩恵を受けた国なのだから、調査・研究対象としては最適なはずなのに、情報が出てこない。
この点について情報発信をしているのは、本来の専門外である山中教授だけのように思える。
専門家たちは、なにをしているんだ?
「エビデンスがない」なんて、他人事のようにいうんじゃなくて、エビデンスを見つけてくれよ。
日本の専門家たちの奮起に期待したい。