毎日の通勤電車……
私は西武池袋線~埼京線を主に使うのだが、朝の混雑には毎度辟易していて、こればかりは慣れることがない。それでも、もっとも混雑するラッシュ時から少しずれているからまだマシではあるのだが。
以前にも書いたが、最近は余裕(時間的、金銭的に)があれば、副都心線に乗っている。
地上を走る埼京線はギュウ詰めだが、地下を走る副都心線では座席に座ることができるからだ。
だが、混雑とは関係なく、私を悩ませるのは「ニオイ」だ。
「匂い」と「臭い」では、漢字の用法が違うが、この場合は「臭い」だろう。
問題のニオイは、人の体臭……といっても、汗臭いとか加齢臭とかいったニオイだけではない。整髪料やコロン、香水やアロマのニオイを含めた複合臭である。
特にやっかいなのが、香水だ。
ほのかに香るくらいならまだしも、まるでデパートの1階の化粧品売り場のような強烈なニオイを発している人が、少なからずいる。そんな人が、隣に来ようものなら、息をするのも辛い。
当人はオシャレのつもりなのかもしれないし、気にもしていない様子なのだが、はっきりいって悪臭だ!(>_<)ゞ
傾向として、若い女性よりも30~40代以上の人に多い。
それに関連した記事。
一方で、電車の中で香水や化粧のニオイが妙にきっついのに、本人は素知らぬ顔、という人がいるのも事実。
「よその家のニオイはすぐわかるのに、自分の家のニオイはよくわからないのと同じで、人間の鼻というのは、同じニオイをかぎ続けていくと麻痺してしまう」(ニベア花王の伴さん)
ニオイは目に見えないし、人によって感じ方に大きく違ってくるからやっかいだ。
私はニオイに敏感な方なので、少量の香水でも気分が悪くなる。
というか、その場所にあるはずのないニオイというのは、そもそも不快だと思う。
香水は主に植物から抽出されるが、それは植物のニオイであって、人間のニオイではない。花の匂いがいいと、それを人間が身にまとったところで「いい匂い」にはならない。それは勘違いだ。
ようするに「誤魔化し」なのだろう。
おそらく、強烈に香水が臭い人は、なにがしか大きなストレスを抱えているではないかと思う。それが過剰に香水をつけることで、代償行為になっているような気がする。
ニオイに慣れてしまって鈍感になるというのは、生理的なメカニズムではあるが、そもそも香水を大量につけるという行為自体は自覚できるはずだ。たくさんつけないと気が済まない状態が、ストレスの現れのようにも思う。
身近にいた香水のキツイ女性に、あるときそのことをいったことがある。
すると、それは香水ではなくアロマテラピーの移り香という返事だった。アロマでも、そんなにニオイが染みついてしまうのかと思った。私の嗅覚からすると、その女性の周囲数メートルをニオイのベールが覆っているような感じだったのだ。
また、彼女はこうもいった。
「アロマは天然のものなのに、天然のものでも苦手な人がいるんですね」
あの~、それは違うよ(^_^;
天然だから、誰にでも優しいわけじゃない。自然成分とか天然成分とかいって、それだけで安全・安心であるような言い方があるが、それは語感の問題で根本的な説明になっていない。
天然ということであれば、畜舎(豚とか牛とか鶏)のニオイは天然だからいいニオイだと思いますか?(^_^)
私の父方の祖父が農家だったので、鶏や豚も飼育していたのだが、あの豚小屋のニオイは息もできないくらい強烈なものだった。有機肥料の元になる鶏や豚の糞尿でもあったが、純度100%の天然成分だ(^_^)
たとえば、石油製品は天然じゃないと考えられがちだが、石油は天然資源だし、それを加工したのが石油製品だ。そういう意味では、ポリ袋だって天然成分だといえる。
天然とか人工とかいった区別の仕方には、ほとんど意味がない。問題なのは、その化学的成分だからだ。
話がそれた。
人の体臭は、食生活とも密接に関係しているという。肉食中心だと体臭も強くなるとか。
香水で自分のニオイを誤魔化すのだけは、やめといたほうがいいと思う。
清潔にして、食生活を考える方が健康的だよね。