今朝の電車は混んでいた(^_^;
毎朝の通勤だが、なにかの原因で遅れが出たりすると、ラッシュがさらに混雑する。
車両には定員がある。自動車や飛行機では、定員数は安全の基準にもなるので、厳しい制限がある。
ところが、電車はかなり曖昧だ。
電車での定員の定義は以下のようになっている。
民鉄用語辞典/日本民営鉄道協会
定員鉄道車両の定員には、座席数を算定した「座席定員」、通常の運行に支障のない定員数を示した「サービス定員」、さらに車両の構造または運転上、それ以上乗っては危険だという員数を示す「保安定員」があります。乗用車や航空機、船舶などは「保安定員」を定員としていますが、鉄道は「サービス定員」を定員としています。
これは車両の床面積によって決まるもので、普通鉄道構造規則では、座席については幅400mm以上、奥行き400mm以上、立ち席は1人当たりの占める広さが0.14平方mと定められています。また、座席定員は旅客定員(座席、立ち席定員の合計)の3分の1以上あることが必要です。
つまり、詰め込めるだけ詰め込んでもいいということなのだ。
では、安全性は二の次なのか?
電車内のアナウンスで、
「安全のため急停車する場合がありますので、お立ちのお客様は吊革や手すりにおつかまりください」
ということを、くどいくらいに言っている。
だが、スカスカに空いている時間ならともかく、朝夕のラッシュ時には、座席と吊革の数以上の乗客が乗るわけで、つかまるべき吊革がないのだ。
あのアナウンスは、言い換えれば、
「吊革につかまれない人の安全は保障しません」
とも受け取れるのだ。
私は西武池袋線とJR埼京線を利用するが、西武線の車両は古い物が多く、古い車両は吊革の数も少ない。
特に、特急で運行している車両に古い物が多い。(参考:西武線の車両……ただし、これは比較的新しい物)
これは矛盾しているように思う。特急は数駅を飛ばして運行するため、スピードもやや速い。それだけ車両が線路のポイントやカーブで大きく揺れることを意味する。そのため吊革がないと、左右にもろに揺さぶられるのだ。慣れない人は、車体が揺れるたびに、バランスを崩して左右前後の人にぶつかっている。また、吊革は高い位置にあるため、比較的身長の低い女性は、つかまること自体が難しい場合もある。
西武線では、駅舎の改築などをいくつかの駅でやっているが、そんなことに投資するよりも前に、定員分の吊革を全車両に設置すべきなのだ。
そうではない現実を見ると、「安全のため」とアナウンスしつつも、ちっとも安全な車両にする気がないのだと思ってしまう。
吊革が足りないのに、「吊革につかまれ」などとは言って欲しくないね。