女子サッカー人気は、ドイツW杯優勝がピークとなり、以降下り坂になっている。
先日の親善試合、パラグアイ戦、パナマ代表は、勝ちはしたものの、論評している記事は少ない。
女子サッカープロ化の、「WEリーグ(Women Empowerment League)」が2021年9月の開幕する予定だが、人気や注目度の低下は、プロリーグの運営にも影を落としそうだ。
なでしこ7発快勝も五輪へ危機感 FIFAランク格下との連戦に高倉監督「高いところと…」― スポニチ Sponichi Annex サッカー
サッカー女子日本代表は11日、東京五輪の決勝が行われる国立競技場で初開催となった親善試合でパナマ代表に7―0で快勝した。10日に全体合流したばかりのMF長谷川唯(24=ACミラン)が、自身1ゴールを含む5得点に絡む活躍で攻撃陣をけん引。8日のパラグアイ戦(ユアスタ)に続き2試合計14得点も、FIFAランク下位との連戦に選手らは強化過程への危機感を募らせた。
両試合をTV観戦したが、盛り上がりに欠ける試合だった。
解説者は「FIFAランクは関係ない」と度々いっていたが、やはり実力差は明白で、遠路はるばる来てくれた対戦チームには感謝するべきだが、緊張感の乏しい試合内容になってしまった。
相手チームにとっては、格上のチームと対戦できることは、今後の成長にはプラスになると思う。
男子チームの場合に、FIFAランク10位以上のチームと対戦したくても、なかなか試合を組めない状況をみれば、格上と試合をすることの価値は大きい。
一方、日本女子から見た格上は、アメリカ合衆国、ドイツ、フランス、オランダ、スウェーデン、イングランド……となるわけだが、コロナ禍で相手国に出向いていくのが難しい国々になっている。
W杯優勝後の日本女子は、しばらくFIFAランキングの3位にいたわけで、それが10位くらいまで落ちているのは、現状を象徴しているように思う。
ドイツW杯のときの試合映像は、Blu−rayディスクに保存してある。久しぶりに取り出して、決勝を見直してみた。
あのときの緊迫感のある試合を見ていると、強かったなーと改めて思った。
「女バルサ」とも例えられたテンポのいいパス回しは、あのチームの完成形だった。そして、澤と宮間のふたりの存在感が大きかった。2本の大黒柱があったということだ。
現在のチームには、大きな大黒柱がなくなっていると感じる。
若い選手が出てきているものの、ずば抜けた選手がいない印象だ。
そこが物足りない原因だと思う。
人気低迷の別の一因は、監督の魅力が乏しいこともある。
これは男女とも共通していて、監督が地味で、目指しているサッカーも面白みが乏しい。期待感というか、見ていてワクワク感があまりないんだよね。
高倉監督も森保監督も、メディア対応が下手だ。ファンの心をつかむような発言がほとんどなく、当たり障りのないことしかいわない。
東京五輪が開催されるかどうかは、まだ明確ではない。
日本はワクチン接種が遅れているので、それを理由に海外チームが日本に来られないともいわれる。そのことは東京五輪本番でも、参加辞退の理由になり得る。
日本はウエルカムといっても、参加国のコロナ状況次第で参加できないケースも出てくる。
開催の可能性は、五分五分というより、四分六分で中止の可能性が高い気がする。
新国立競技場での決勝は、幻に終わるかもしれない。