大雪立ち往生で電気自動車は大丈夫か?

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大雪のため多くの車が立ち往生した新潟県内の関越道。自衛隊員が水や食料、ガソリンを配布した(2020年12月18日)

大雪のため多くの車が立ち往生した新潟県内の関越道。自衛隊員が水や食料、ガソリンを配布した(2020年12月18日)

 毎年、冬になると大雪による車の立ち往生が発生している。
 EV車の普及が後押しされていることもあって、もし雪道の立ち往生でEV車だったらどうなるのか?……という問題が提起されているようだ。

大雪立ち往生に「電気自動車は大丈夫?」 心配の声相次ぐ「どれくらいバッテリー持つんだろう?」 | ENCOUNT

大雪により、新潟県内で立ち往生が発生。柏崎市の国道8号では一時、渋滞が22キロに及んだ。長時間車内での待機を余儀なくされる状況に、ネット上では、「電気自動車は大丈夫か?」とEVを心配する声が上がった。EVには一酸化炭素中毒の危険がないというメリットはあるものの、ガソリン車に比べてぜい弱なのだろうか。

(中略)

自動車に精通する整備士は、ENCOUNTの取材に、立ち往生でのEVについて、「にっちもさっちもいかなくなっちゃう。航続距離が長くてもあれだけの寒さの中でヒーターたいて待っていれば、携帯と同じで充電はなくなりますよね。充電がないと車は動かないわけで、EVクイックという充電スポットがありますけど、地方はインフラも整備されていない。車自体が発熱もしないだろうから、ボンネットの雪も解けにくいだろうしね。地方で100%のEVはちょっとまだ厳しい」との見方を示す。

 この問題については、ちゃんとテストする必要があるだろうね。
 記事中の整備士の意見は、想像であって実証ではない。

 ガソリン車であっても、暖房のためのエンジンを回しっぱなしにすればガス欠になるわけで、ガソリンの節約はしなくてはならない。一酸化炭素中毒のリスクもあるため、エンジンは切ることが勧められている。暖を取るのは、毛布や寝袋、あるいは使い捨てカイロが推奨されているので、その点はEV車でも同様だろう。

 EV車の問題は「充電をどうするか?」だが、現状、ガソリンスタンドのように充電スポットが多くないのが弱点だとされる。また、充電時間がかかるのも弱点としてあげられる。ガソリンのように補充が容易ではないのは事実。

 EV車のバッテリーを交換可能にすれば利便性は高まるが、それを可能にするほどの電池性能とサイズダウン(大きさと重量)はまだ実用化には至っていない。
 現状では、バッテリーは車体に組み込み式で、交換するには車をばらす必要がある。

トヨタのEV車のバッテリー

トヨタのEV車のバッテリー

日産のEV車のバッテリー

日産のEV車のバッテリー

 電池の重量は約250~500kgということで、これが交換可能なカートリッジ式になっていたとしても、交換は容易ではない。オモチャのラジコンカーのように、乾電池を取り替えるようなわけにはいかない。

 暖房に関しては、空気を暖める暖房ではなく、シートを温めるシートヒーターであれば2日くらいは電池が保つらしいので、立ち往生の時間が2日以内であれば、ガソリン車と大差ないようにも思う。

 EV車の分が悪いような記事になっているが、それは電池の有効時間と充電の問題によるものだ。それはガソリン車のガソリン問題と同じなので、インフラ環境を整えることで解決できそう。
 ただし、現状では不利というか不便ではある。

 いずれにしても、EV車の雪道で立ち往生の実証実験はしてみるべきだろうね。

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