感染者が増えた……と、過敏に反応するメディアや社会。
冷静さが著しく欠けていて、数字に躍らされている。
本当のリスクはなんなのか?
それを見失っている。
東京で新たに55人感染 宣言解除後最多、同一職場や新宿 | 共同通信
東京都は24日、新型コロナウイルスの感染者が新たに55人報告されたと明らかにした。緊急事態宣言解除後としては最多で、50人を上回るのは5月5日以来。既に7人の陽性が判明している同一職場の同僚9人が含まれているほか、新宿区が実施している集団検査の12人を含む計20人がホストクラブなど夜の繁華街に関連していた。
55人という数字だけがひとり歩きして、増えた、大変だ、と騒いでいる。
分母の数を考えてみよう。
東京都の人口は、1395万1636人(2020年1月1日現在)。
23区に限ってみれば、957万人(2020年1月1日現在)。
そのうちの、55人である。
(55÷1395万1636)×100≒0.0004%
(55÷957万)×100≒0.0006%
東京都全体では0.0004%であり、23区だと0.0006%である。
100人中の55人などというリスクではなく、1395万人中の55人なのだ。
大騒ぎする必要のない数字。
参考までに、昨日の交通事故発生件数は……
発生件数 | 67 |
負傷者数 | 72 |
……と、件数・人数としては、新型コロナと同程度。
だが、このことで交通事故のリスクが高まったと騒がないよね。交通事故に遭わないように、外出を控えようとか、外出時にはヘルメットを被り、プロテクター(バイク乗りが着るようなもの)をつけましょう……なんてことにはならない(^_^)b
把握できている感染者数と人口との比率からいえば、交通事故に遭うリスクと大差ない。
大部分の人、99.999%の人は、交通事故に遭うことはないし、新型コロナに感染することもない。
怖がりすぎなんだ。
自分の周りだけ見ていると、通勤などで半径2メートル以内ですれ違う人は、1日で数十人くらいだろう。その中に、感染者がいる確率は、0.000659%……ほとんどいないといっていい数字。ゼロではないから、遭遇する可能性はある。それは交通事故も同じ。
分母の数(1395万人)が実感できないから、55人という数字が大きく見えてしまう。
これは、一種の錯覚であり、数字のマジックだ。
みんな、落ち着け。
我々は、一歩踏み外すと落ちてしまう崖っぷちにいるわけではない。広々とした平原にいて、危険な崖は、ずっと遠くにある。
マスコミはあおりすぎ。
「10km先に崖がありますから、そこを動いてはいけません」
といっているようなもの。
「正しく恐れる」というのは、リスクをゼロにすることではない。