さきほど書いたエントリで、数段ステップアップする技術革新として、疑似量子コンピュータの可能性に触れたが……
→従来の半導体チップで量子コンピュータ並の性能はすごい!
今度は数段ステップアップできる、ソーラーパネルのニュースだ。
スマホにも応用可能、超高性能ソーラー発電 ≪ WIRED.jp
驚くべき性能の高さを誇る、画期的な太陽光発電システムが発表される。イタリアの電気技師が生み出した“ガレージ・イノヴェイション”にいま、国際的な大企業が関心を示している。応用範囲は幅広く、ソーラー発電するスマートデヴァイスだってつくることができるかもしれない。
(中略)
従来の太陽光発電を4倍上回る変換効率、50年の寿命、130度の高温でも動作する性能、広く使用されているシリコンのシステムより70%も低い生産コスト──。
これ、すごいじゃん(^_^)
現在主流のソーラーパネルの性能は、
例えば、光エネルギー100に対して、変換できた電気エネルギーが10だった場合、その変換効率は「10%」になります。現在発売されているソーラーパネルの変換効率は、おおよそ10~19%で、高性能のものほど高価になります。
ということなので、「変換効率が、最大64%」は、驚異的な効率になる。
太陽光発電の弱点は、この効率にあったわけで、その弱点が一気に解消される。
ちなみに、他の発電方法でのエネルギー変換効率は以下のようになっている。
火力発電 (石炭) | 40~43% |
原子力発電 | 33% |
水力発電 | 80~90% |
風力発電 | 59%~ |
また、出力に関しては、
出力でいえば、これは1.6平方メートルの表面あたり984ワットとなる。これに対して、従来の太陽光発電パネルでは256ワットだ。
とのことで、約3.8倍。
国内最大規模といわれる大分県の「大分ソーラーパワー」での発電量が、82MW(メガワット)だということなので、それが約312MW(31万2000KW)となり、比較的小規模な火力発電所並みになる。
ソーラーパネルを作る国内メーカーにとっては、これは脅威でもありチャンスでもある。この技術(特許)をどこが買うのかによって、既存のソーラーパネルメーカーは競争力を失ってしまう可能性がある。
関連企業さんは、うかうかしてられないよ(^_^)。
効率の弱点は克服できるとしても、昼間しか発電できない弱点は残る。あとは蓄電容量の大きな電池で革新的なものが出てくれば、エネルギー問題は大きく前進しそうだ。