トップレベルドメイン名をめぐるAmazonの戦略

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 普段、あまり意識することはないが、ドメインはネットには不可欠な要素だ。
 Amazonは書籍やサービスを連想する単語の、トップレベルドメインの取得に動いているという。

トップレベルドメイン名をめぐる争い――Amazonの動きに業界が懸念 – ITmedia eBook USER

トップレベルドメイン名をめぐるAmazonの戦略

 AmazonはICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)に「.book」「.author」「.read」といった幾つかの新トップレベルドメイン名(gTLD)を申請している。これらの新ドメイン名は4月に導入予定で、標準的な.com、.netに取って代わるものだ。

(中略)

同社は昨年さまざまなトップレベルドメイン名を申請するのに1000万ドル以上を費やしたと考えられている。

 なるほど!……と、納得できる戦略だ。
 反対する動きが出てくるのもうなづける。つまり、反対している側としては、「その手があったか」と先を越されてしまったわけだ。
 日本の出版業界やIT関連業界から、こうした発想や手段に乗り出すところがなかったのは、ある意味、盲点を突かれたということだろう。また、資金的な問題もあったのかもしれない。

 それにしても、1000万ドル以上(1ドル95円計算で、9億5千万円)も投じているという、すごい投資だ。
 ドメインなんて、たかがドットに続く文字列に過ぎないが、その権利を持つということは、そこから発生する利益も莫大になる可能性がある。
 もっとも、成功すればの話ではある。
 昨今、ドメインの種類は増えすぎていて、以前ほどには旨みはなくなっている。国別・地域別ドメインを海外にも販売して成功している例もあるが、10億出す価値があるかどうかは賭だね。

 個人のニーズは間違いなくあるはずだ。個人の場合は、トップレベルドメインを管理しているのがどこだろうとあまり関係ない。
 企業の場合は苦々しいかもしれない。ドメインの取得は早い者勝ちなので、企業名のドメインは他者に使われないように、自社で使わなくても取得だけはしておくということはよくある。
 「apple.book」とか「sony.book」なんてのは、他人に使われるのは望まないだろうからだ。そう考えると、使わないけれども、ドメインは取っておかなくてはいけない企業は、かなりあると思われる。それだけでも、かなりの需要になりそう。

 Amazon……なかなか抜け目がない。

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