伝説や物語に登場するバンパイアは、人の血を吸うことで生き、若い姿のままに長生きする。
不老長寿のフィクションではあったが、どうやらまんざらフィクションではないかもしれない……という研究報告。
加齢で減る酵素注射→若返り マウス成功、ヒトにも期待:朝日新聞デジタル
加齢で減少する血液中のたんぱく質の一種(酵素)を若いマウスからとり、老化したマウスに注射すると、身体活動が活発になり、寿命を延ばすことを日米研究チームが突き止めた。ヒトでも、加齢でこの酵素が減ることを確認しており、健康寿命を延ばす抗老化法の開発につながる可能性があるという。
(中略)
酵素の量が保たれるようにマウスを遺伝子操作すると、高齢でも身体活動のレベルが1年若くなった。ヒトでいえば、50代が20代に若返るようなものだという。睡眠の質、学習・記憶力、網膜の細胞の働きなども高く保たれていた。
「50代が20代に若返るようなもの」
これが人間にも適用できるとしたら、かなりすごいことになる。
この記事を読んで、まっ先にイメージしたのが、肉体的に歳を取らず、若い姿のまま数百年を生きるバンパイア。
バンパイアは人の血を吸うことで生きるが、その対象の多くは若者だ。
なるほど、彼らは血を吸うことで若返りの酵素を摂取していたと設定すれば、科学的な裏付けにもなる。
これは面白い。
ファンタジーの存在だったバンパイアに、科学的な要素が加えられる。
血を吸うだけではだめだろうから、吸った血の中から若返り酵素(eNAMPT)を効率的に吸収できる消化器官が必要だな。血を入れるだけでいいなら、輸血された人は若返ることになってしまうからね。輸血では若返り酵素は有効にならないのだろう。
eNAMPTを人工的に合成、あるいは家畜等から抽出して、薬やサプリにできるとしたら、画期的なことだろうし、大ヒット商品になること間違いなしだね。
かつては「吸血鬼」あるいは「ドラキュラ」と呼ばれていたが、昨今では「バンパイア」という呼び名が定着した。
バンパイアはひとつのジャンルにもなっていて、アンデッドキャラとして、ゾンビと双璧を成す。
バンパイアを扱うマンガ、アニメ、映画は多い。
名作といえば、萩尾望都 の『ポーの一族』
若かりし頃、夢中になって読んだな。エドガーに憧れたよ(^_^)。
現在放送中のアニメでは、『鬼滅の刃』(原作:吾峠 呼世晴)もバンパイアものだ。
科学的バンパイアになるのに血を吸う必要はない。
必要なのは、 eNAMPTだ……ということになるのかもしれない。
ただし、超人的な能力は付与されないが。
肉体的に30歳若返られるとしたら、人生の意味とか価値観も変わりそう。
人類がバンパイア化する未来は、実現するだろうか?