ロボットとAIの活用法は、いまだ迷走している感じで、あれこれとチャレンジしている状況。
AIもしくはアンドロイドのアナウンサーは、どれもいまいちで、実験にはなっているとは思うが、成果を上げているとはいいがたい。
今度は、お笑いロボットの実験をするらしい。
ロボットと「お笑い」掛け合い MBSが対話実験番組 – 毎日新聞
ロボット研究の世界的権威、石黒浩・大阪大教授が毎日放送(MBS、大阪市)とタッグを組み、「お笑い」の掛け合いができるロボットを“育成”する試みを始める。2019年1月、ロボット3体だけが出演して対話する異色の実験テレビ番組「ロボロボ」をスタートさせ、視聴者の反応の検証も進める。
(中略)
番組は、視聴者から悩み相談を受け、アドバイスを話し合う3体の対話で構成する。話す内容は放送作家らが作るが、対話パターンを蓄積し、将来はロボット自らがユーモアを交えた話ができるようになることを目指す。
いやはや、お笑いというか苦笑しかないのだが……。
過去記事でも書いたことなのだが、ロボットに人間を演じさせる必要があるのだろうか?
というのが、素朴な疑問。
記事中にもあるように、ネタのシナリオは人間が書いているわけで、それを代読しているだけ。リアクションにロボット独自の要素が組みこまれるようだが、それって犬や猫が反応するのと大差ない。それはそれですごいことではあるのだが、お笑いロボットとしてはどうなのよ?……とは思う。
話のネタからロボット(AI)が作り、人間はノータッチで動作するのが理想とするなら、この3体のロボットは操り人形レベルでしかない。
なんというか、ロボットの使い方として、目指している方向が違う気がする。
Pepperと同じで、最初は物珍しくて目を引くが、すぐに飽きられる。
たどたどしいしゃべりも、最初は好意的に見られるかもしれないが、基本的に面白くないしゃべりなので、だんだんと聞くに堪えなくなる。
1年後、テレビに出ていない方に賭ける(^_^)。
ロボットが人間を演じるということは、嘘をつくということ。
笑っていても笑っているわけではないし、同情しているようでも同情するような感情は持っていない。ロボットの口から出てくる言葉には、真実はなく、すべてが嘘。
嘘つきロボットが、ロボットのあるべき姿ではないと思うのだ。
ロボットが人型の姿である必然性は、まだ早すぎる。
それは嘘の姿だからだ。
まだ意識を持たないロボットには、それにふさわしい姿があるのではないだろうか?
3体の丸坊主ロボットに、哀れな虚しさを感じてしまう。