ブログには書かなかったが、以前から注目していた「あとからピントを変えられるカメラ」が、いよいよ日本でも発売される。
撮影後にピントを変えられるカメラ「LYTRO ILLUM」、12月国内発売。約20万円 – AV Watch
撮影後にピント位置を合わせられるLight Field技術を採用したレンズ一体型のデジタルカメラ。後から任意の場所(距離)にリフォーカス可能な視差効果のある、“生きた写真”(Living Pictures)を作成できることから「今までにない新しい表現が可能。(フィルム、デジタルに続く)第3のカメラと呼ぶにふさわしい」としている。
製品の詳しい情報は以下に。
Lytro
メーカーサイトに行くと、作品サンプルがあるので、どのようにピントを変えられるのかがわかる。
写真をよく撮っている人なら、
「ピンがずれてた!(>_<)ゞ」
という経験は、数多くあるはずだ。
私もたくさんある。
ピンぼけをなるべく少なくするために、同じアングルで複数枚撮影するようにしているが、手持ち撮影の場合、ピンぼけだけでなく、ブレぼけなんかもあって、失敗することは少なくない。
私は視力が悪いため、AFを頼りにしている。
ファインダー越しでは、ピントが合っているのかどうか、私の目でははっきりしないのだ(^^;)。
マクロ撮影では、三脚をセットして、マニュアルでピントを合わせるが、カメラの液晶を拡大表示してなんとか合わせている。しかし、すべての撮影で三脚を使うわけにもいかず、AFがないとピントのあった写真が撮れない。
「LYTRO ILLUM」の魅力的なところは、ピントの合う範囲をアバウトに設定しておけば、あとから適切なところにピンを合わせられるところだろう。こういうカメラがあれば、苦労が少し減りそうだ。
プロ写真家やハイアマチュアなどの利用を想定する。
ということなのだが、この機種では、まだまだプロユースにはもの足りない。
出力できる画像サイズが、2450 × 1634ピクセルでは小さすぎる。少なくとも、長辺5000ピクセルは必要だ。グラフィックデザインの現場では、高解像度の写真を使うことが多く、それゆえNIKONのD800やD810の36MPが重宝される。2450 × 1634ピクセルでは、小さな写真としてしか使い道がない。
次世代モデルでは、この機種のさらに4倍の画素密度を目指すそうだが、そのくらいになったらプロも納得のカメラになるように思う。センサーサイズも、せめてAPS-C相当にしてほしいね。センサーが小さければ、それだけ画質は劣ってしまう。
ちなみに、レンズは日本製ということだが、どこのメーカーだろうか?
サードパーティということなら、シグマかタムロンかトキナーか?
それがやけに気になった。
レンズが1本だけというのも寂しいので、交換レンズも用意してくれるといいね。
カメラとしては革新的ではあるけれども、はたしてこのカメラがカメラ業界や写真家たちに、どれほど受け入れられるか。
まだまだ発展途上のカメラだが、今後の展開には注目したい。