(↑上、ナナちゃんタマコ。仲はいいのだが……。ナナちゃんはタマコを母親だと思っているようだ)
ナナちゃんの食欲がないのは、どうやらタマコお姉ちゃんを母親と思って、お乳をしゃぶっているからのようである。赤ちゃん返りだ。
写真からもわかるように、タマコのお腹に口をくっつけ、お乳を吸っているのだ。ちょうど、タマコが発情期に入っていることもあって、タマコの体は子供を産んでいないにも関わらず、乳腺が反応して量は少ないようだが、母乳を出している。その証拠に、タマコの乳首が赤く腫れ、ナナちゃんの口元からは乳臭い匂いがしている(汗)。
いやはや、こんなことは初めてだ(笑)。クリやタマコが子猫で来たときにも、年上にカフェお姉ちゃんがいたのだが、赤ちゃん返りはなかった。ナナちゃんが来たのが生後2ヶ月という早い時期であったことも関係しているかもしれない。
(↓下、場所が変わっても、同じようにナナちゃんは甘えて、タマコのお腹にかぶりつきだ……)
ようするに、擬似的にしろお乳を飲んでいるので、食べた気になっているのではないかと思う。そのため、本来の食事である、猫缶やドライフードをご飯だと思えないのだろう。
それでも飛び跳ねて遊ぶと、さすがにお腹がすくらしく、猫缶を食べてはいるのだが、全体量は少ない。タマコのお乳では、とうてい栄養が足りないことは明白だ。これは、ちょっと困った状態である。
成長すれば赤ちゃん返りは治まるとは思うが、体を成長させるには十分な食事が必要だ。
ナナちゃんが赤ちゃん返りならば、タマコはお母さんモードである。出産経験のないタマコが、自分の子供のようにナナちゃんを可愛がっている。見守る私たちの立場は複雑だ。しばらくは様子を見るしかないのだが……。
これまで、死去したマシコを含めて、8匹の猫を育ててきたのだが、ナナちゃんは少々手のかかる子猫かもしれない。その分、可愛さも大きいともいえる。いずれにしても、もっと食べて、もっと子猫らしくはしゃいでいてほしいものだ。
パンパンに膨らんでいた、満腹のお腹が、ほっそりしているのは子猫らしくない。がつがつとなんでも食べるのが、子猫だからだ。
子猫はころころ太って、なによりも元気が一番である。
……と、こんなふうに、離れた場所にジャンプする力もついてきた。まだ低いところから高いところへのジャンプ力はないのだが、同じくらいの高さの間なら、1メートルくらいジャンプするようになった。
とはいえ、まだまだ脚力が弱いので、ときとして目測を誤り、転げ落ちたりもしている。高さ方向に運動するのが猫の運動なので、痛い思いをしながらも脚力と勘を養うのが子猫には必要なことなのだ。
……こうして、トイレも寝るときもタマコにベッタリである。
当初、近づこうともしなかったタマコが、一緒にいないときの方が珍しいくらいである。なにをするにも、ナナちゃんとタマコは連れだって行動する。親子同然だ。
たまに、ひとりでいるときはというと……
……と、ボ――としていたりする(笑)。
毛並みは綺麗になった。自分でも毛づくろいをするようになったし、他の猫たちからも毛づくろいをしてもらっているからだ。うちに来た初日には、薄汚れていた毛が、すっかり綺麗になり手入れもされている。
また、ゲロも吐くようになった(笑)。汚い話だが、これは猫たちには必要なこと。毛づくろいで呑みこんだ毛玉をちゃんと吐けないと、不健康なことにもなるのだ。
(←左、ホットプレートの器の中に入りこんだ、ナナちゃんとクリ。猫の特盛り状態)
これは焼き肉をしたあとの、片づけをしているときの一コマ。
ホットプレートのプレートをはずした、器の中に勝手に入りこんでいるのだ。猫たちはこうしたちょっとした入れ物の中に、なにがなんでも入らないと気がすまないらしい。
いちおう叱るのだが、聞くのはそのときだけで、また同じことをする。猫たちにとっては、叱られることも遊びのうちなのだろう(笑)。
お気に入りのバスケットも、タマコと一緒に入る。
タマコは母親モードであると同時に、まだ去勢していないナナちゃんをツバメのようにも思っているらしい(汗)。幼いナナちゃんに、迫っていたりもするのだ。
年下が来たことで、いずれはタマコも避妊手術をしなくてはいけない。タマコの発情期が過ぎれば、いまほどにはナナちゃんにかまわなくなるだろうが……。
ナナ・タマ騒動も、しばらくすれば終息するのではないかと思う。