国を動かす政治家たちや官僚たちが不祥事を起こすと、記憶障害を起こしたり、急に入院したりして、国民を煙に巻く。
彼らには「良心」も「倫理観」も「責任感」もないんだろうね。
接待問題で辞職の山田真貴子広報官、トレンド1位に 「天下り先探すための時間稼ぎ」「都合が悪くなると入院」の声:中日スポーツ・東京中日スポーツ
菅義偉首相の長男が勤める放送関連会社から7万円超の接待を受けた山田真貴子内閣広報官が1日、辞表を提出した。この日の午前10時ごろ、ツイッターでは「山田広報官」がトレンド1位に。「山田内閣」「山田真貴子」など関連ワードもトレンド入りした。
(中略)
ネット上では「天下り先とか新しい受け入れ先を探すための時間稼ぎ」「更迭・辞職の判断が1週間遅い」「辞職したからといって免責される事にはなりません」「辞任は遅きに失したのでは」など対応の遅さに対する厳しい声が散見された。
また、山田内閣広報官が入院中という報道もあったため、「都合が悪くなると、タイミングよく病気になって入院」「また『入院』かよ」といった疑問の声も挙がった。
官僚として高い地位まで昇ったのだから、頭のいい人達のはずだ。
それが突然、「記憶にありません」と突発性記憶喪失になってしまう。
体調不良と入院して辞任してしまう。
それが言い訳であり嘘だとバレバレなのに、理由として通ってしまう。
頭がいいはずなのに、バカな言い訳をする矛盾。
その理由はなんなのかと考えてみる。
山田真貴子氏の経歴は、輝かしいものだ。
→ 山田真貴子 – Wikipedia
かなりの才能と努力の賜だろう。内閣広報官までのし上がるのに、苦労や犠牲にしたものも多かったのではと推察する。
その犠牲にしたものの中に、「良心」と「倫理観」があったのではないか?
人間としての良心と、公務員としての倫理観。
それがあるのなら、間違った道には踏みこまなかったのではと思う。
不祥事を起こす官僚たちは、自分の出世のため、所属する組織の利益のために、「良心」と「倫理観」を捨てる。捨てないと良心の呵責や倫理観の逸脱に堪えられないからだ。
彼らは、人間性を捨ててもいるのだ。
だから、国会の参考人や証人喚問に呼ばれても、「記憶にない」と自分と国民をだまし、嘘をついても平気な顔をしているのだ。
もはや、心は痛まないのだろう。彼らには「良心」も「倫理観」もないのだから、
彼らのような「悪」を法は裁けない。
多少の懲罰は科せられるようだが、監獄に入るわけではないので痛くも痒くもないだろう。
地位は失うが、退職金はそれなりに出るし、天下り先も用意されるから、生活に困ることなく悠々自適の老後を送れる。
そういう彼ら官僚に対して、庶民は怒りと虚しさを感じる。「上級国民」という言い方は、階級社会が存在することへのやっかみと皮肉でもある。
官僚の悪党たちは、国民を足蹴にしながら、のうのうと生きているというわけ。
正義は鉄槌はくだされないのか?
と、そんなことを思うと、マンガ・アニメ・映画の「デスノート」の夜神月の正義感が、屈折してはいたが共感してしまう。ライトなら、腐った官僚たちの名前をデスノートに書くだろう。
あるいは、「必殺仕事人」に代表される、前後の必殺シリーズだ。
法で裁けない悪人たちを、超法規的に始末する物語は、スカッとするんだ。勧善懲悪の物語は、法律だけでは制御できない正義の話だ。極論すれば、悪を倒すには悪の力も使うということかな。
しかし、これには自己矛盾もあって、ライトがそうだったように、正義を行使しているつもりが、やがては自分が悪の権化になってしまう。
悪の官僚たちも、最初から悪に手を染めたわけではないだろう。最初は、良心も倫理観も持っていたはずだ。
しかし、出世の階段を昇っていくほどに、良心も倫理観もすり減り、黒く染まっていったのだ。
スターウォーズでいうところの、ダークサイドに堕ちてしまったのだ。
とまぁ、世間がどういおうが、彼らには馬耳東風なのだろう。
いちいち気にしていたら、出世はできない。
心は痛まないのだ。良心は捨ててしまったのだから。