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 ペットが迷子になることは、少なからずある。
 そうした飼い主のための情報交換のサイト「迷い猫.NET」を、私と妻で運営している。
 犬の場合には、帰巣本能があるので帰ってくる可能性は高い。
 だが、猫の場合は、いつも出入りしているのでない限り、自力で戻ってこられないことも多い。
 それが迷子の原因だ。

 迷子になったら、近所を捜索することになるのだが、猫は物陰に隠れる習性があるため、簡単には見つからない。
 かといって、自力でそんなに遠くまで行くことは少ない。行動半径は狭いからだ。たいていは、半径100メートル以内くらいに潜伏しているはずなのだ。
 そんな猫に発信器を付けていれば、隠れても探せる可能性が高くなる。どのへんにいるかの見当がつくのとつかないのとでは大違いだ。
 以前、「迷い猫.NET」を見てくれた電子機器の技術者の方から、ペット探索機の試作器を作ったので感想を聞かせて欲しいというメールをいただいた。
 それはペットの首輪に発信器をつけ、受信機で信号を受信して音の強弱で方向を探る……というものだった。
 実際に機器を借りて、テストもしてみた。
 方向と場所の見当はつくが、「ここだ」という場所の特定までは難しかった。近くまでは行けるが、10メートル以内くらいになると、信号の強弱の区別がつきにくくなり、ポイントまで辿り着けなかったのだ。
 方法としてはある程度有効ではあったが、実用的にはもう一歩という感じだった。
 また、その機器の価格が、大量生産するわけではないので1台で開発費を含めて10万円くらいかかるとのことで、これまた実用的ではなかった。もっとリーズナブルな値段でないと、なかなか手を出せないものだ。

 ……と、IT系のニュースを見ていて、ペットにも転用できる製品が出ていることを知った。
 以下がそのニュース。

サンコー、「無線式紛失物発見機」を発売-光と音で対象物へ誘導 – アキバ経済新聞

 サンコー(千代田区外神田6)は8月25日から、紛失物発見機「Mini Tracker(みにとらっかー)」の販売を開始した。

 同商品は、無線式ストラップ取り付け型紛失物発見機。マスターとスレーブ部分をワンセットで提供するもので、スレーブ部をよく無くす物に取り付けておくことで、マスター部が対象物までを光と音で案内してくれるのが特徴。サイレントモードの場合は、光のみで静かに探すこともできる。

 サイズと重量は、マスター部=39×48×6.8ミリ・15グラム、スレーブ部=19×28×7.5ミリ・5グラム。価格は4,980円。

 もっと詳しい情報を知りたいと思い、メーカーサイトを探した。
サンコーレアモノショップ 【Mini Tracker】

 スレーブの大きさとしては、首輪になんとか付けられそうなサイズだ。有効範囲が100メートルなのも、まずまずだ。使い勝手も良さそう。値段も手頃だ。
 だが、肝心なことが書いていない。
 スレーブの電池どれだけ保つかだ。
 それによって、ペット探索機として使えるかどうかが判断できる。

 ありそうでなかった製品として、ちょっと注目。

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