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 SNSの独自性で成長してきたmixiが、オープン化に向かっている。
 mixiのmixiたるゆえんだった「招待制」を撤廃するという。
 収益にも連動する、ユーザー数やPV数を増やすことが目的のようだが、果たして思惑通りになっていくのかは疑問。

「mixiを小さなインターネットに」 招待制・“18禁”廃止の狙いを笠原社長に聞く (1/2) – ITmedia News

 完全招待制をアイデンティティとしていたSNS「mixi」が、サービス開始5年目にして招待制を撤廃する。2009年春から、招待状なしでも利用できる登録制を導入。18歳以上としてきた年齢制限も緩和し、今年12月10日から、15~17歳でも利用できるようにする。

 オープン化によって、さらなる成長ができればいいが、逆に従来からのmixiユーザーが離れていくきっかけにもなりそうだ。
 招待制という「枠」があることで、無法地帯の他のネットとは一線を引いていたわけだが、それがなくなってしまえば、もはやmixiである必要はなくなる。
 吉と出るか凶と出るか?
 一時的にはユーザー数は増えるかもしれないが、ユーザーが拡散することでmixiらしい特徴も薄れていくように思う。

 思い出すのは、かつてのパソコン通信のニフティだ。
 閉鎖系のコミュニティだったニフティは、インターネットの普及とともにユーザーが拡散・流失し、存在意義を失っていった。
 状況と時代が違うものの、mixiのオープン化は拡散化の始まりのようにも思える。
 コミュニティはある程度の閉鎖系によって、存在意義や利用価値が生まれる。拡大・拡散していくと、場としてのコミュニティの魅力は薄れていく。
 例えるなら、「村」と「大都会」だ。
 少人数で閉鎖系の村は、人間関係が密接でコミュニティとして有効に機能するが、大都会になると隣の家に誰が住んでいるのかもわからない希薄な関係になってしまう。
 オープン化で規模が拡大するほどに、ユーザー間の関係は希薄になっていくだろう。
 運営する企業としては、収益が上がればいいのかもしれないが、利用する側からすれば魅力は薄れていく。

 mixiのオープン化は、いつか来た道……終焉の再現なのかもしれない。

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