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FOX-TVで放映している「X-ファイル」#717話は『宿縁』というタイトルだった。レンタルビデオで見ているわけではないので、FOX-TVで見るのが初見だ。

内容は、

「世の中に偶然というものはない。すべては必要があって起こる」

……というものだ。

人生は選択の連続だ。なにげなく日常生活を送っていても、あらゆる場面で選択肢を選んでいる。それが意識的であれ、無意識であれ、一秒一秒に選択の機会がある。

いま、私がこうして文章を書いているのも、選択の結果だ。

次になにを書こうか、どういう言葉を選ぼうか……。そもそもこういう話題を取り上げたのも、選択の結果であり、偶然ではない。

『宿縁』の放送は、初回が月曜日(12日)にあった。ビデオに撮ってあったのだが、見る時間がなくて先ほど見たところなのだ。

これまた偶然のようで必然なのかもしれない。

なぜなら、いま私は大きな選択をしなくてはいけない状況にあるからだ。小さな選択と大きな選択。大きな選択をするには、長い時間がかかる。いろいろと迷ったり悩んだりするからだ。

だが、いずれは右か左の道を選ばなくてはならない。それが生きていくということだからだ。

『宿縁』を見ていて、この作品を今日、このときに見ることになったのも、偶然ではないのだろうと思う。

物語の中で、スカリーが不思議な体験をする。彼女は神秘的なものや非科学的なものを否定するキャラクターだが、論理を越えた偶然にメッセージを読みとっていく。

それはただの物語だ……といえば、それまでだが、物語はときに現実以上に説得力を持つときがある。それは万人にとっての説得力ではないが、ある状況下の人には大きなきっかけを与える。

物語で感動したり共感することで、心の重荷が取れたり、選択の決断ができたりするのはそのためだ。フィクションがフィクションではなくなる瞬間だともいえる。

『宿縁』を見ながら、私がこれをこのときに見ることになった意味を考えされられている。

そして、この文章を書くことになった意味を――――。

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