著作者：jcomp／出典：Freepik
13日のコートジボワール戦は、終了間際の得点で、かろうじて勝てた。
カメルーン戦よりはマシな試合にはなっていたものの、見せ場は少なく、退屈な展開だった。
久しぶりの代表戦というのを差し引いても、見応えがなかった。
注目の久保くんは先発したが、あまり機能していなかった。
これは久保だけの責任ではなく、チーム自体があまり機能的ではなかったので無理もない。
彼を見ていると、かつての香川が代表では機能しなかったのを思い出す。香川の動きに周りがついていけない、あるいは周りが香川を活かせない状況。
久保は周りに合わせようとしているのか、窮屈そうに見える。年下ということもあって、遠慮があるのかもしれない。
まだ代表では得点を取っていないし、実績はないに等しい。彼が覚醒して、得点を取りまくって、エースとしての風格を備えるまで辛抱するしかないのかな。
しかし、次世代のエースと期待された選手で、花開かなかった選手も少なくない。
久保がどんな選手になるのかは楽しみでもある。
今回は全員がヨーロッパ組だったこともあり、選手たちは所属クラブで海外の選手たちとともに切磋琢磨している。厳しい環境に身を置いているから、相応の経験値を積んでいくことだろう。
「史上初“オール海外組”…ただし監督以外」で書いたことだが、問題は森保監督である。
監督だけが海外経験に乏しく、数少ない親善試合で海外チームと対戦することでしか、経験値を積めない。
森保監督に対する不信感というか、期待値の低さは相変わらずのようだ。
【支持する12.3％】10月のサッカーA代表監督支持率。「やりたいことが伝わらない」不満多く(吉崎エイジーニョ) – 個人 – Yahoo!ニュース
今回が第1回の調査ゆえ、以前の統計との比較はできないが「12.3％」という支持率は高いとは言い難い。過去、2010年南アＷ杯直前に「ゲキサカ」が実施した「岡田武史監督支持率調査」では「6.9％」という結果もあったが。
（中略）
どんなチームにも「新戦力発掘」という要素は欠かせない。しかし「世代交代」について、就任時の田嶋幸三会長と森保一監督の意見はじつは微妙に分かれている。
田嶋会長：「世代交代は待ったなし」
森保監督：「選手選考、世代交代に関しては、言葉ありきではなくて、やはりこの世界は競争があると思う。見せられる選手、走れる選手、実力がある選手が生き残っていく世界だと思う。世代交代はやっていかなければいけないと思うが、私自身、年代間の融合をしっかり図りつつ、新しい日本代表を築き上げていきたい」
私は日本人監督であることには賛成なのだが、選手の世代交代だけでなく、監督の世代交代も早めた方がいいと思っている。
強豪国の監督は、監督自身が選手としてＷ杯の出場経験があり、その上で監督としてもＷ杯で指揮を執った経験がある。
経験値は重要なのだ。
森保監督には、このＷ杯経験値がまったくない。ここが最大の弱点となる。
元監督の岡田氏も、フランス大会（1998年）では経験値ゼロで臨んで惨敗。しかし、南ア大会（2010年）では、二度目の監督としてベスト16の成果を出した。それはフランス大会の屈辱的な経験があったからだろう。
前西野監督は、土壇場の監督交代で、運にも恵まれたが薄氷のベスト16だった。西野氏の尽力というのもあるが、ハリル監督の遺産のお陰でもあったと思う。
森保監督は、最初から４年間を託されてＷ杯に臨む、初の日本人監督になる可能性がある。
しかし、Ｗ杯本番で経験不足が露呈するかもしれない。ザックジャパンがブラジル大会で成果を出せなかったのも、監督にＷ杯経験がなかったことが背景にあったと思う。
もし、森保監督がＷ杯でグループ敗退となれば、解任されるのだろう。
だが、それでは経験値が生かされないことになってしまう。22年はダメでも、26年に大きな成果を上げることを目指しているのならいいのだが、おそらくそうではない。
森保監督は現在52歳。２年後のＷ杯では54歳になっている。さらに26年のＷ杯では58歳……となる。
岡田氏の場合、フランス大会のときが41歳、南ア大会が54歳と若かった。
代表監督も、将来的なことを考えて、40代の監督にした方がいい。それも選手としてＷ杯出場経験のある監督。
もっとも近いのが、宮本恒靖（43歳）氏。
さらに先の話をすれば、先に引退した内田、長谷部や吉田が引退して監督になれば、日本代表の新しい時代となる。
それは、10〜15年後の話かな。
日本がＷ杯でベスト４以上、優勝を目指すとするなら、代表監督の育成も視野に入れて、長期的な計画を立てる必要があると思う。
そのためには監督は若い人に！
