アカデミー賞、長編アニメ映画賞と歌曲賞を受賞した『アナと雪の女王』を観てきた。
いい意味で「ディズニーの王道」の物語。
歌曲賞の対象となった「Let it go」が流れるシーンは、めちゃ感動した。
アカデミー賞では、「風立ちぬ」も候補に挙がっていたが、正直なところ、勝負にならないくらい『アナと雪の女王』の方が完成度は高かった。
サッカーの試合に例えるなら、6-1で完敗したようなものだ。
手描きにこだわる宮崎駿アニメと、最新の3DCGのアニメーションという手法の違いはあるが、手法は表現方法の違いでしかなく、観客が求めているのは感動できる「物語」なんだ。
それにしても、CGアニメもここまで来たのか……と感心する表現力だと思う。これに比べると、日本のCGアニメは、リアルにこだわりすぎるためか、まだまだ不気味の谷を越えられないでいる。
ディズニーのCGアニメは、細部はリアルではあっても、アニメーション的なデフォルメや動きを作っているから、不気味の谷が発生しないんだよね。手法として、うまく使いこなしている。
物語そのものは、ストレートというか、こうなるだろうなーというオーソドックスな展開だ。その点、期待は裏切らない。逆に言えば、ひねりのない物語なのだが、そこは童話的な物語であり、ファンタジーなのだから、王道でいいのだと思う。
とびっきりの美人というわけでもない可愛らしさのヒロインが、共感できるキャラクターになっている一因だろう。
そして、なによりも、音楽が素晴らしい!
ミュージカル仕立ての展開なのだが、その音楽に引き込まれる。
私はミュージカルがあまり好きではなかった。突然、歌い出して、物語が破綻してしまうような気がするからだ。だが、アニメーションということもあってか、歌い出しても違和感を感じなかった。
違和感を感じないのは、楽曲が素晴らしいからだ。
楽曲がつまらないと、そのシーンそのものがつまらなくなるが、音楽がいいと別物になってしまう。
「Let it go」の曲は、予告編動画でも流れていたから、すでに頭の中にインプットされていた。
それが映画の中で流れ始めると、感動で鳥肌が立ってしまった。
いや~~、いいねー!
いいっすよ!
目が潤んでしまう(^^;)
私はDTMで楽曲を作ったりもするので、感動する音楽に出会えると、ものすごく刺激を受ける。下手は下手なりに、私もいい曲を作ってみたいな……と。
アメリカ人はミュージカルが好きだね。
そのミュージカルで、これほどまでに音楽がいいと、アカデミー賞の対抗馬は歯が立たない。
家族連れでも楽しめるし、カップルでも楽しめる映画だと思う。
ちなみは、私は妻と観に行った(笑)
帰り道……
「久々にいい映画を観たね」
「ほんと」
ふたりとも満足した映画だった。
追伸
エンドロールが流れ始めると、さっさと帰り始める人が多くいたが、最後の最後に、小ネタのワンシーンが出てくるので、最後まで観た方がいいよ。