【レビュー】『泣きたい私は猫をかぶる』


新型コロナの影響で劇場公開が難しくなったため、Netflixで公開された……
ペンギン・ハイウェイ』を制作した「スタジオコロリド」の新作映画。
泣きたい私は猫をかぶる
とりあえず公開直後に観た。

劇場の迫力に比べたら劣るが、うちのTVは50インチの4Kなので、それなりに大画面である。

まぁ、そこそこ面白かった。
私も妻も猫好きだから、猫の作品は条件反射的に観てしまうのだ(^_^)b
で、猫の描写に違和感がなければ、楽しめる。

というのも、猫好きで猫と暮らしている者には、「猫あるある感覚」があり、そこから外れたリアリティのない描写があると、とたんに面白くなくなるのだ。

その点、本作の猫描写は合格だ。

猫たちの世界、猫たちと意思疎通ができたら、どんなにいいだろう……と、いつも思う。
これは猫好きの、最たる願望だ。
フィクションの中だけ、その疑似体験ができる。

本作のストーリーは、基本的には子供たちのBoy meets Girlなので、初々しいラブストーリーになっている。
子供時代が遠い昔になってしまった大人にとっては、初恋のイメージそのものがファンタジーではある。絵に描いたような初恋を経験した人もいるだろうが、大部分の人にとっては実らなかった初恋だったりもする。初恋に心を動かされるのは、それがかなわなかった夢だからだ。

初恋+……という、鉄板のシチュエーション。

主人公の少年少女には、複雑な家庭環境があり、その家族像の設定が、2020年という時代を反映している。
少女と少年は、互いの気持ちがすれ違う。これは、いつの時代も変わらない。
それを埋めるのが、猫。
猫に対しては、心を開き、本音を語る。

実生活でも、通じないとわかっていても、猫に話しかけ、愚痴をいい、仮想的な会話をしたりする。
猫は人と人をつなぐ、橋渡しの役目を果たす。
私たち夫婦も、猫なしでは成り立たない関係になっている(^_^)b
猫が人に寄りそっているのではなく、人が猫を必要としているのだと思う。
当の猫は、そんなことにはお構いなしなのだが。

猫になりたいと願った少女は、人間に戻れなくなるかもしれない状況に陥る。
それを助けるのが少年。
窮地の少女を救う少年……という、王道の展開。

見かたによっては、少々古くさい展開ではある。
昨今の少女キャラは強くなっていて、少女が少年を救うパターンも多い。
だから、一周回って新鮮な一面にもなっている。

総評としては……
傑作とはいえないまでも、良作ではあると思う。

LINEで送る
Pocket
LinkedIn にシェア