連休中は、HDDレコーダーに録りためてあったアニメを観ていた。
なにしろ録っている作品数が多いので、それだけ観るのにも時間がかかる。たいていは週末に観ているのだが、それでも追いつかずに録ってはいても観られないものが蓄積していく。
数ヶ月分……つまり1つの作品で8話~12話分を一気に観ることもある。3カ月分だと、ほぼワンクール分だ。CMは飛ばしてしまうから、正味約25分×12=300分(5時間)くらいだ。
こういうことができるようになったのも、HDDレコーダーのお陰だ。タイトルリストを番組名で並べ替えて、順番に観ていける。
一気にまとめて観ることは、作品世界に没頭できるということでいい面もある。
ちなみに、現在録っている作品リストは以下。●は2008年春の新番組、○は前シーズンからの番組または再放送。
●RD 潜脳調査室
●図書館戦争
●マクロス FRONTIER
●ソウルイーター
●ゴルゴ13
●クリスタル ブレイズ
●コードギアス 反逆のルルーシュ R2
●隠の王
●ドルアーガ
●モノクローム・ファクター
●xxxHOLiC◆継
●我が家のお稲荷さま。
●今日からマ王!
●アリソンとリリア
●ヴァンパイア騎士
●仮面のメイドガイ
●イタズラなKiss
●かのこん
●狂乱家族日記
●紅
●あまつき
●純情ロマンチカ
●S・A ~スペシャル・エー~
●D.C.II S.S. ~ダ・カーポII セカンドシーズン~
●秘密 ~トップシークレット~
●To LOVEる
●ネオ アンジェリーク Abyss
○ペルソナ
○BLEACH
○銀魂
○R.O.D -THE TV-
○GUNSLINGER GIRL – IL TEATRINO –
並べてみたら32本(^_^;
我ながらよく観てるなー。新番組に関しては、個人的に面白い順になっている。
なぜ、これだけのアニメを観ているかといえば……
アニメが好きだというのもあるが、「物語」に飢えているのだ。
SF、ファンタジー、学園、オカルト、時代劇、恋愛、ハードボイルド、コメディ……etcと、これだけ多岐にわたる作品があるのは、アニメならではだろう。ドラマでは役者が大根だったり脚本が陳腐だったりして白けてしまうことも多いが、アニメはその点ある程度のクオリティはクリアしている。もちろんつまらない作品もあるわけだが、そういう作品は録るリストから脱落する。
なによりも、「物語」として強烈に魅力的な作品が、毎シーズン2~3本はある。
連休中に一気に観て、引き込まれてしまった作品があった。
最初の2話まで観て、保留にしてあった作品だった。
それが、『true tears』
放映はとっくに終わっていて、すでにDVDも発売されているのだが、やっと観ることができた。
学園もので恋愛ものという、シチュエーションとしてはオーソドックスな作品だったが、回を追うごとに物語の深みが増し、キャラクターが生き生きとしていった。
キャラクターのそれぞれが背負っている過去は、見ようによってはやや非現実的ではあるが、それが物語の必然となっていく過程が素晴らしかった。物語中に登場する「絵本」の話が、話の展開を大きく飛躍させた。思春期の少年少女たちの心の機微を象徴する寓話にもなっていた。
最終回……
不覚にも、涙がボロボロとこぼれてきた……
くそっ!(^_^;;;;;
春の新番組でも、学園を舞台にした作品は多い。
学園ものに心ひかれるのは、とっくに学生時代を卒業してしまった郷愁があるからだろう。今現在、中高生である世代よりも、その年頃を過去のこととして記憶している世代の方が、より敏感に共鳴できるように思う。
自分の思春期の頃は、物語のような劇的な展開はなかったものの、それなりに楽しい思い出もある。「もしも、あのとき」という仮定のドラマを重ねることで、物語に親近感を覚える。
それは作っているスタッフにとっても同様なのだと思う。
高校の3年間なんて、たいしたことができるわけではなかった。当時は、楽しいことよりも辛いことの方が多くて、1年が長く感じたものだ。でも、過ぎてしまうとあっという間で、ほんのささやかな記憶が素晴らしいことのように思えてしまう。
それはたどり着けなかった「夢」であり、「想い」だ。
俗っぽく「青春」といわれる年頃に、置いてきてしまった数々の欠片が、今になって夜空の星のように輝いている。
『true tears』は満天の星が降ってきたのだ。
泣ける物語は、そうそうあるものではない。