五輪エンブレムを“おでん”でパロディも許されない?……の続き。
五輪エンブレム問題は、なかなか着地点が見つからないような雰囲気。
そんな状況を打破するためか、佐野氏デザインの原案を公開して、問題の収拾をはかる会見があったのだが……
五輪エンブレム 組織委員会が原案公開し盗作否定 – スポーツ : 日刊スポーツ
佐野氏がコンペに提出した原案などを示し、ベルギーのリエージュ劇場ロゴとの違いを主張。原案は決定版よりも「T」が強調されていた。しかし、原案は似ているデザインが見つかったため、修正を依頼した。
修正案が示され「円」の要素が出てきた。しかしこれも、左端にも角がデザインされ「躍動感がなくなった」という理由から、再修正を依頼したという。そして完成したのが現在公表されている五輪エンブレムとなった。
おいおい、ちょっと待て(^_^)
原案に修正を促さなくてはいけない、似ているデザインとはなんだ?
その時点で、オリジナリティが乏しいということで、修正以前にアウトじゃないのか?
なんで、そんな原案を選んだんだ?
そういう選考自体がおかしいとは思わないのか?
疑問がたくさん出てくる。
原案は公開されたが、「似ているデザイン」は公開されなかった。
そこで、「特許・実用新案、意匠、商標の簡易検索」から探した。
いくつかそれらしきものが出てきた。
▼ドイッチェ テレコム アクチェンゲゼルシャフト
▼TIME FORCE
▼Zimmer Technology, Inc.
最後の「Zimmer Technology, Inc.」のロゴは、これまで似ている候補として出ていなかったと思うが、ベルギーの劇場のロゴより、こっちの方が構成要素が同じで似ているぞ(^_^)。中央の縦棒が傾いていて、丸の位置が違っているだけ。
原案を示して、盗作・盗用ではないと弁明しているけど、かえって火に油を注いでいる気がする。デザイン的な屁理屈をいくら並べてみたところで、一般人の目から見れば「似てるじゃん」でイメージが確定してしまうんだ。たとえ、偶然の一致であってもね。
原案段階で似ているのがあるからと修正をさせたのなら、現状のデザインにも似ているのがあったのだから、さらに修正するか再検討しなくてはいけないのでは?
今回の大会組織委員会の言い分からいけば、そうするのが筋だよね?
あと、佐野氏の弁明会見のときに、ロゴのアルファベットバージョンが発表されたが、実際問題として、このデザインのアルファベットで文字を組んで使用する場面は発生するのだろうか?
エンブレムはエンブレムとして使うから価値がある。エンブレム書体をあちこちに使うことは、エンブレムの価値を下げてしまうと思うのだが。
意味ないよね、これ↓
ロゴのアルファベットバージョン はオリンピック便乗商法で稼ぐために大事なんでしょ。
ロゴ本体で稼ぐのはIOCやJOCだけどロゴアルファベットバージョンはIOCにかまわず商業利用できますもんね。佐野氏界隈は商標登録してるんじゃないでしょうかね?