要人警護訓練の様子が、動画で公開されていた。
訓練は必要だけど、この公開用の訓練の様子は、見せるための訓練というか、空手でいうところの「型(形)」みたいなもので、様式美になってるなーと思った。
G7広島サミットに向け要人警護訓練 銃撃対応の確認も 広島県警 | NHK | G7サミット
ことし5月のG7広島サミットに向けて、要人の警護訓練が広島市で行われ、警護員たちは、銃で襲撃される事態への対応も確認しました。
広島サミットで要人の警護を担当する「広島県警察サミット警護員」、およそ100人が参加した訓練では、刃物による襲撃のほか、聴衆の1人が会場に到着した要人に向けて発砲するという想定でも行われました。
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シナリオがあって、どこから犯人が出てくるかが決まってるのだろうから、このように美しく対応できるんだよね。
型としては綺麗だけど、この訓練通りにできるのか?……という疑問。
そもそも犯人が想定通りの場所から出てくるどうかわからないし、どのタイミングで襲撃するかも、警備する側にはわからない。
犯人側と警備側で、事前の打ち合わせをせずに、急襲するという設定でやらないとダメだろ。
この動画の場合、犯人の襲撃するタイミングが、ありえないタイミングだ。
ターゲットの要人が通り過ぎてから襲撃するなんて、どんだけバカな犯人なんだ?(^_^)b
狙うタイミングは、ターゲットが最短距離に来たときだ。距離が離れるほど、命中率は下がる。その程度のことは、誰にでも想像できる。
安倍氏襲撃のときも、背後からの最短距離で狙った。訓練のシチュエーションとしても、同様の設定にしないとダメじゃないか?
また、ここでは短銃(ピストル)を想定しているが、自動小銃だったらどうする?
あるいは遠距離からのライフルだったらどうする?
さらには、車で乗り込んでのショットガンだったらどうする?
手榴弾を投げ込んだらどうする?
……と、想定はいろいろできる。
たぶん、カメラのないところで、本気の訓練はやってるとは思うが、公開用ではあっても、こんなマヌケな訓練動画を見せるのは、どうなのよ?……と思ってしまう。
狩猟用のライフルは条件さえ整えば入手可能だし、持ってる人から盗み出すことだって可能だろう。短銃による接近戦より、離れたところからの狙撃の方が、リスクとしての可能性は高いように思う。
まぁ、訓練で見せる必要はないけど、狙撃対策をどれだけやってるかだね。
犯人が日本人ではない場合もある。
ISやアルカイダの残党が、AK47で武装してきたらどうする? ありえないと思っているとしたら、そこが弱点になる。自作銃が想定外だったように、テロリストが乗り込んでくることも想定する必要がある。
海外だと、警備に軍隊も配備されるが、日本は警察およびSPだけでいいのか?
武装するテロリストに対して、日本は準備が甘い気がするのだが……。