最終回となる第3話を見た。
う〜〜む……、なんだかなー(苦笑)
冒頭、これまでのあらすじをプレイバックしていたのだが、それ、必要か?
入れるにしても3分20秒は長過ぎ。それだけ本編の時間が短くなってしまう。アニメだと、最終回はOPやEDを削って、本編時間を長くしたりするのに。
時間に制限のないネット配信の作品ではないのだから、限られた時間は有効に使った方がいいと思う。「火星の女王」はNHK ONEだけでなく、NetflixやAmazon Prime Videoでも配信しているので、過去回を見たいならそっちで見られる。
SFドラマの胆でもあった謎の物体は、マイクロブラックホールを使った光速を超える通信を可能とするものだった……ということになっていた。
その理由の説明で、2つのブラックホールがワームホールでつながっているとされていた。
そっちかい? と、少々拍子抜け。
量子通信かと思ったんだけどね。2つのブラックホールは、 量子もつれしていると。まぁ、量子の話を持ち出すと、ますますわかりにくくなるから、もう少し馴染みのあるワームホールにしたのかもしれない。
謎の物体の研究をしていた教授が、どんな実験や研究をしていたのかがほとんど描かれていなくて、いきなり結論に辿り着いている印象だった。物体を手に入れたのは数日前なのに、そんなに簡単に正体が判明するのは奇異に感じた。放送時間が短いからしょうがない事情もあるが、端折りすぎだろ。
第3話は、謎の物体の争奪戦と主人公のリリらの逃亡劇が中心となり、地球側(ISDA)の陰謀が明かされる。ややアクションっぽい展開ではあるが、いまいち緊張感が乏しい。ここで銃撃戦にならないのは、日本だなーと思った。脱出するのが簡単すぎた。
良かったのは、宮沢りえの演技。若い頃の「サンタフェ」イメージが強烈にあったが、いい役者になったね。俳優陣の中で、1番光っていた。
主人公リリを演じた、 スリ・リンは新人とは思えない演技をしていた。片言の日本語が、逆に個性的だった。彼女をもっと見たいと思った。だから、3話で終わるにはもったいないドラマでもあった。
NHK放送90年には、大河ファンタジーとして「精霊の守り人」が放送された。私はこの作品を高く評価していたのだが、これと同程度のスケールで「火星の女王」もやって欲しかったね。
SFは制作費がかかるのかもしれないが、税金的視聴料を取ってるのだから、せめて作品で視聴者に還元してくれ。
頑張ってはいたが、残念な部分も多い作品だった。
「デジタル・ミューゼス 1s…