2023年9月1日から配信されている「ホイール・オブ・タイム」シーズン2。初日に第3話まで一挙公開された。
シーズン1から約2年が経過しているので、長く待たされた気がする。しかしまぁ、あちらの制作ペースはこれが普通なので、むしろ順調だったということだ。
『ホイール・オブ・タイム』はアメリカ合衆国のファンタジー・テレビドラマシリーズである。ロバート・ジョーダンのファンタジー小説シリーズ『時の車輪』にもとづく。
シリーズは、魔法をふるう女性たちの組織である「アエズ・セダーイ」(異能者)の一員であるモイレインを中心に描く。モイレインは、エモンズフィールド村出身の5人の若者の一人が、世界を救うか破滅させると予言されている「竜王の再来」であると信じ、彼らと旅をする。
シーズン1は2021年11月19日よりAmazonビデオで配信された。3話が最初に同時配信され、残りの5話は5週にわたって順次配信された。シーズン2は2023年9月1日から配信されている。シーズン3の製作も決定している。
序盤の主人公はモイレインだが、物語が進むにつれてエモンズフィールド村出身の5人の若者へと重心が移っていく。シーズン2になると、モイレインはキーマンではあるが主役ではなくなっている。
世界観は王道のファンタジーを踏襲している。魔法の設定と描写はなかなか斬新。
和製ファンタジーだと、少年少女が主人公になるのが通例だが、海外の王道ファンタジーは大人が主人公なんだよね。
この物語では、「若者」というくくりで主要キャラが登場しているものの、第1話で竜王候補者は「成人している」とか「20年前に生まれた」といっているので、20〜25歳くらいの設定で子供扱いではない。
原作の解説では……
本シリーズはヨーロッパおよびアジアの神話から多くの要素を借りており、とくにヒンドゥー教と仏教から時間の円環性を、道教からは二元論を、そしてキリスト教からは創造神と破壊神の観念をとりいれている。また、レフ・トルストイの『戦争と平和』の影響も見られる。 本作品の特徴は、その長さ、想像上の世界の詳細、丹念に考えられた魔法の体系、そして登場人物の多さである。
小説は全12部の長い物語。
ドラマのシーズン1が小説の第1部に相当するようなので、シーズン2は第2部をベースにしていると思われる。とはいえ、ドラマシリーズで12シーズンも続くことはないと思うので、どこまで映像化するかだね。
ガチのファンタジー世界を構築しているのが、あちらのドラマシリーズのすごいところ。それだけに金がかかるし、制作に時間もかかる。世界に同時配信だから、可能なんだろう。そういう作品がAmazonに限らず、NetflixでもApple TV+でもDisney+でも、次々と制作されている。底力というか、根本的な土壌が違う。
「ホイール・オブ・タイム」の最終目標は世界の破滅を救うことだから、それに至る試練や戦いが展開されそうだ。
シーズン3の制作が早くも決定しているようなので、長いドラマになりそう。