東京都の1日の感染者数が1000人を超えて、ジリジリと増えつつある。
この現状を鑑みて、尾身氏は3000人に達すると見通しを出した。
それについては、疑問だ。
尾身会長「8月第1週に東京で3千人感染」 見通し示す [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は20日、日本テレビの報道番組で、東京都の1日の新規感染者数について、8月第1週には過去最多の3千人近くまで増加するとの見通しを示した。それに伴い、医療逼迫(ひっぱく)が起きる可能性も「極めて高い」とした。
なぜ疑問かというと、ここ数週間の検査数がかなり少ないからだ。
都の検査能力は6万件/日あまりあるとされているが、実際に行われている検査数は8000件(/日)前後で、1万件を超えることは少ない。
「東京都の新規感染者950人だが、じつは…」でも書いたが、検査数が1月並にされていると、すでに2000人超えになっていたはずだ。
検査数が現状のままで3000人に達するには、陽性率が38%以上になる必要がある。それだけ陽性率が上がることは、それはそれで大問題なのだが。
直近の検査数と陽性率は、以下のようになっている。
というように、陽性率は約10%。
検査能力の最大数である6万件の検査をすれば、6000人の陽性者が出てくる計算。
意図的に検査数を絞っているわけではないとの発言も出ていたが、検査数が少なければ確認される陽性者数も少なくなる。単純な話だ。
欧米が発表する感染者数が数万人規模なのは、その十倍くらいの検査をしているからだ。
週平均8000人程度の検査であれば、陽性者数が少ないのは当たり前。
少なく見せるために検査数が少ないと疑われてもしかたがない。
実態を把握したいのなら、検査能力の6万件をすぐにも実行すべきだよ。
それをやらないのは怠慢ではないだろうか?