ネット選挙運動解禁の機運というか風が吹きそうな気配はあるものの、まだまだ「ネット選挙の春一番」は先になりそうだ。
その原因が、議員先生たちのネット音痴にあるという情けなさ。
議員も「デジタルディバイド」に戦々恐々 ネット選挙運動解禁、参院中心に消極論 – ITmedia ニュース
インターネットを利用した選挙運動を解禁するための与野党協議は5日、与党案に日本維新の会などが賛成し、関連法案を共同提出することで合意した。自民党は今夏の参院選での解禁を目指すが、ネットに不慣れな同党参院議員からは、ネットを使いこなせる人と使いこなせない人の間に生じる「デジタルディバイド」(情報格差)が「かえって選挙で不利に働くんじゃないか」(閣僚経験者)として、尻込みする声があがり始めた。
(中略)
実は参院民主党でも状況はさほど変わらない。むしろ逆に、慣れないブログやツイッターに手を出し、ネット上の「自民党応援団」からの手厳しい批判などを恐れる議員もいるという。
いやはや、なにを今さらというか、いつの時代の話なのだといいたくなってしまう。
「技術立国日本」とか「IT立国」などというのは、もはや死後同然になっているが、先端技術が日本の大黒柱であるのは、今も変わらないだろう。というか、それがなくなったら日本は沈没するしかなくなる。
日本の将来の展望を見据えて、政策や立法をやっていかなくてはいけない議員が、ネットやITに疎いようでは話にならない。街頭で「お願いします」を連呼するのが議員の仕事ではないはずだし、経済や世界を論じるときに、もはやネット抜きの議論はありえない。
議員の高齢化がひとつの問題なのかもしれないが、少なくとも50歳代から下の世代の議員は若い頃からパソコンやネットを使ってきた世代のはずだ。
「ぷぶりすてら(国会議員の情報を容易に検索できるデータベース)」をもとに、国会議員の年代別データをグラフにしてみた。
30歳未満の国会議員……7人(0.98%)
30歳代の国会議員……71人(9.9%)
40歳代の国会議員……192人(26.8%)
50歳代の国会議員……214人(29.9%)
60歳代の国会議員……178人(24.9%)
70歳以上の国会議員……54人(7.5%)
ということで、30歳未満~50歳代までで、約67.6%を占めている。かつて、パソコンを使えないオヤジ世代といわれたのは、現在は60歳以上になっているはずだ。パソコンを使えるはずの世代が67.6%もいるのに、それでデジタルディバイドに尻込みするとは、どんだけ時代遅れなんだよ(笑)。
まぁ、発言力や影響力があるのは爺さん議員なのだろうが、老獪な経験が活かされればいいが、必ずしもそうではないようなので、そういう議員にはご引退していただく方がいいかもね。
多くの議員がTwitterやFacebookで発信するようになったら、不用意な発言で炎上も起きるだろう。むしろ、それは議員の本性が現れていいような気がする。ボロを出さない議員や、ネットリテラシーのレベルの高い議員が、新しい時代の議員として好感されるように思う。
次の選挙でネット解禁が実現しなかったら、ネット選挙運動解禁に反対や尻込みしている議員は、落としてしまった方がいいかもしれないね。
時代遅れの議員は、もういらない。