老猫「シマ」の残された日々

シマ(2005年撮影)

うちの猫たちの中で、もっとも年寄りになっている「シマ」
17歳である。
人間に換算すると、96歳に相当する。

※参照→猫の年齢換算表

もう、よろよろだ。
歩くのもフラフラ、ジャンプすれば目標に届かず落ちてしまう。老体になる前は、柔軟で身軽なため、どんな高いところでもスイスイと上がれたものだ。まだ、その感覚が残っているのだろう。自分では飛んでるつもりでも、筋力が落ちているから目測を誤ってしまう。

元気はいい。
食欲も、まあまあある。大好きな刺身が出てくると、どん欲に欲しがる。
だが、消化できない。弱っている内臓で消化不良になっているから、食べても身にならない。結果、どんどん痩せる。
もう、ガリガリである。

先は長くないと思う。

あと、1か月もつかどうか……
死期が近いことは、シマの「臭い」でもわかる。
体臭が臭くなっているのだ。
過去、死期が近づいた猫たちと同じ臭いだ。
いつもシマは一緒に布団で寝るのだが、先週くらいから「その臭い」がするようになった。

年を越せるだろうか?

シマは私にべったりの猫で、家にいるときは四六時中私に張り付いている。
甘えん坊なのだ。
私の膝の上に、シマが乗っていないことの方が少ない。

そんなべったりのシマがいなくなるのは……寂しい。
寂しいが、いずれ「その日」は来る。
17年……
長いようで短い。
一緒に生きてきた17年だ。
シマの存在は、私の人生の重要な一部だ。
それが失われようとしているのが……
……切ない……

諌山 裕