タバコをめぐる撲滅圧力はすさまじい。
この世からタバコが絶滅するまで続くのだろう。
喫煙者が禁煙することには賛成なので、禁煙運動に反対するわけではない。
ただね、リスクの度合いからいえば、タバコ以上の健康リスクに対しても、同様の厳しい取り組みをしてほしいものだと思う。
WHO「加熱式たばこは従来製品と同様に規制すべきだ」…世界のたばこ蔓延に関する報告書 : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)
世界保健機関(WHO)は2019年7月、たばこの世界的な 蔓延まんえん に関する報告書を発表した。たばこの健康被害を防ぐため各国が連携して規制に取り組むことをうたった「たばこ規制枠組み条約(FCTC)」に基づく、対策の 進捗しんちょく 状況をまとめたもので、報告書は2008年から原則2年ごとにまとめられ、今回で7回目となる。
(中略)
WHOが効果的なたばこ対策を進めるうえでの指標として掲げているのが、英語の頭文字をとった「MPOWER(エムパワー)」と呼ばれる次の六つの柱だ。
M たばこの使用と予防策の監視
P たばこの煙から人々を守る
O 禁煙支援の提供
W たばこの危険性の警告
E たばこ広告や販促、スポンサーの禁止
R たばこにかかる税金の引き上げ(中略)
世界で毎年800万人以上が死亡
最後に、WHOが報告書とともに公表している、世界のたばこ問題のカギとなる事実を列記して話を締めくくろう。
・たばこによって喫煙者の半分は命を失う。
・たばこによって毎年800万人以上が亡くなる。うち700万人以上は直接喫煙の結果で、約120万人は非喫煙者の受動喫煙によるものだ。
「毎年800万人以上が死亡」と脅し文句を書いているのだが、以下の記事も読んで欲しい。
前にも取り上げた内容の再掲ではあるが……
大気汚染で世界で年間880万人が早死に 従来推定値の2倍 喫煙原因上回る 国際ニュース:AFPBB News
大気汚染が原因の早期死亡者数は全世界で年間880万人、欧州では79万人に上り、昨年発表された調査結果のおよそ2倍に及んでいることが11日に発表された論文で明らかになった。
(中略)
欧州心臓病学会(European Society of Cardiology)の医学誌「ヨーロピアン・ハート・ジャーナル(European Heart Journal)」に掲載された論文の主執筆者で、独マインツ大学医療センター(University Medical Centre Mainz)のトマス・ムンツェル(Thomas Munzel)教授は、「今回の結果は、年間の超過死亡者数の原因が、喫煙より大気汚染が多いことを意味している」として、世界保健機関(WHO)の推定では、喫煙による2015年の超過死亡者数は720万人だと説明し、こう続けた。「喫煙は回避できるが、大気汚染からは逃れられない」
「大気汚染で年間880万人が死亡」と、こっちも負けてない。
勝ち負けの話ではないが、深刻度は大気汚染の方が上回っている。
記事中に下線を引いたが……
喫煙は回避できるが、大気汚染からは逃れられない
ここ、特に重要だよ。テストに出るからマーカーを引いて。
MPOWERになぞって、大気汚染の主要な発生源であるエンジン車について6つの柱を提言しよう。
年間880万人の命を守るには必要なことだろう。
WHOはこちらにも注力すべきではないか?
喫煙者は隔離できるが、エンジン車や工場から出る排気ガスは隔離できない。
となれば、外出するときにガスマスクをつけるしか防御策はないかもしれない。
公共の場でタバコを吸えるところは激減した。
しかし、車は相変わらず排気ガスを吐きながら、我が物顔で走っている。
喫煙者をバッシングしてきたみなさん。
排気ガスを吸わされて、平気なのですか?
みなさんの命の問題ですよ。
さぁ、いまこそ立ち上がろう。
排気ガスのない社会の実現のために!
エンジン車を撲滅しよう!
……しかし。
そうはならないんだよね。