人型ロボットは、儲からないのかもしれない。
ロボット開発に積極的だったGoogleが、ロボットから手を引くらしい。
儲からない部門は、躊躇なく切り捨てていくのがGoogle式。
ロボットブームの一時的な終焉か?
グーグル(アルファベット)、二足歩行ロボットの開発中止 今後ロボット開発はどうなる?(THE PAGE) – Yahoo!ニュース
米グーグルの持ち株会社であるアルファベットが二足歩行ロボットの開発を中止することになりました。同社の二足歩行ロボットには、東大発のロボットベンチャーである「SCHAFT」の技術が使われています。グーグルは、ロボット開発にもっとも積極的だった企業ですが、今後のロボット開発はどうなってしまうのでしょうか。
(中略)
これまでグーグルはもっとも積極的にロボット開発を行う会社でしたから、市場では民間のロボット開発が停滞するのではないかと懸念が出ています。そうなってくると今後のロボット開発のカギを握っているのはソフトバンクということになります。
ソフトバンクは買収したボストン・ダイナミクスの技術を使い、竹中工務店と共同で工事現場でのロボット投入の実証実験を開始するなど、実用化に向けた取り組みを進めています。同社はフランスのロボットメーカーの技術を使い、人型ロボット「ペッパー」をすでに実用化していますが、ペッパーの売れ行きはあまり順調とはいえず、ロボット子会社であるソフトバンクロボティクスは300億円の債務超過に陥りました。
Pepperも赤字だし、次世代のPepperが出てくるのかと思ったら、今度は掃除ロボットだよ(^_^)。
ソフトバンク、Pepperに続く2代目ロボット発表 自動運転の掃除ロボ「Whiz」 / ITmedia ビジネスオンライン
ソフトバンクロボティクスとソフトバンクは11月19日、自律走行が可能な清掃用ロボット「Whiz(ウィズ)」を発表した。複数のセンサーを搭載したバキュームクリーナーで、人・壁・障害物を自動で避けながら汚れを吸い取る点が特徴。オフィスや業務フロアへの導入を想定する。採用難や高年齢化によって人材不足が続く、清掃業界の現状を改善する狙いがある。
これは進化というより退化だよね。
円盤形の掃除ロボットを、大型にしただけのように見える。実用的かもしれないが、ロボットとしての魅力は微塵も感じられない。
ロボットもAIと同じように、イメージが先行している。
アニメや映画で、ロボットの理想像が描かれていて、多くの人はそういうロボットを期待する。しかし、実際に登場しているロボットは、非力で自由に歩くことはできず、おしゃべりはできても料理はできないし、災害現場で活躍することもできない。結局のところ、ちょっと賢いオモチャでしかない。
Pepperが飽きられたのは、期待はずれでガッカリしてしまったからだろう。
→ 飽きられたPepper、8割超が“もう要らない”
新しくなったAIBOのような、玩具の延長線のペットロボットは、それほど高価ではなく、求められるスペックは人型ロボットのようには多くない。可愛くて、愛情を注げる対象であればいい。ぎこちない動きでも、愛らしく尻尾を振っていればいいのだ。
対して、人型ロボットに対する要求は高い。
なぜ人型なのかといえば、人と同じように動くためだが、現状では容易ではない。期待される要求を満たすのにはほど遠い。
ソフトバンクの携帯電話ショップに行くと、店頭にPepperが置かれているが、うちの近所のショップでは「ただいま休憩中です」というプラカードを首から提げて止まっている。もはや、ただの置物だ。ロボットとしての機能を発揮していない。
掃除ロボットは、個人向けというよりは企業向けだが、需要は限定的だろう。これでソフトバンクロボティクスの業績が、V字回復とはいきそうにない。
第二世代Pepperが出てくる可能性は、なきにしもあらずだが、あまり可能性は感じられない。おしゃべりするだけなら、あの大きさは必要ないし、スマホアプリで十分だからだ。
人型ロボットの将来性は明るくない。
なにが一番足りないかというと、二本足で自律して動けないことだ。
街を人型ロボットが往来している……という未来図は、当面やってきそうにないね。