動画広告がなにかと批判の対象になっている昨今。
少々過剰反応しているとは思うのだが、逆にいえば、それだけ多くの人が見ていて、注目を集めていることの裏返しでもある。
「牛乳石鹸」の動画広告が批判されているらしいのだが……
「牛乳石鹸」広告が炎上、「もう買わない」の声 「意味不明」「ただただ不快」批判殺到 : J-CASTニュース
牛のマークでお馴染みのロングセラー商品「牛乳石鹸」の広告が、インターネット上で「不快だ」との批判を浴びている。
物議を醸している広告は、2017年6月に公開された「与えるもの」と題したWEBムービーだ。いったい、何が問題視されたのだろうか。
なるほどね。
批判している人たちの意見も見たが、深読みしすぎというか、そこが問題?……という気がしなくもない。
結論から言うと……
最後の「さ、洗い流そ」のコピーが蛇足。
このコピーがなければ、石鹸がちらっと出てくる、ショートストーリーで完結していただろうし、このドラマ自体は可もなく不可もない程度の話で終わったはずだ。
「さ、洗い流そ」というコピーのイメージから逆算して、ドラマで描かれているエピソードが邪推されている。
つまり、余計な一言なのだ。
「牛乳石鹸」のロゴだけにしておけばよかった。
石鹸は体の汚れを落とすもの。
気持ちや人生まで洗い落とせるわけではないから、そこに石鹸を絡めることに無理がある。連想あるいはアイロニーではあるが、これが製品の広告であることから、あざとさを感じてしまう。
それが不快に感じてしまう一因だろう。
また、映像としての作り方が、彩度を落とし、やや暗めの映像で、どこかネガティブなイメージになっていることも、誤解の招きやすさになっているようだ。
その演出の暗さが、ストーリーに負のイメージを与えている。
同じストーリーだとしても、明るく見せることは可能なわけで、あえて暗くしてしまったのには制作者の意図がある。しかし、視聴者は不快な意図として受け取ってしまったともいえる。
この動画を、「牛乳石鹸」のイメージとするなら、こんなに暗いイメージでいいのか?……と思う。
そのへんがメーカー側と視聴者側の、大きなギャップだろうね。
ドラマ仕立ての広告としては、Amazonの最新作がなかなかよかった。
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前作のポニー編はいまいちだったけど、犬にライオンの飾りを買って上げるCMに次ぐ秀作だね。
導入部はやや暗い雰囲気で始まるが、徐々に明るい気持ちになり、おばあちゃんとバイクに乗っているラストシーンは、うるっと来てしまった。
メッセージがポジティブなんだ。
「牛乳石鹸」の動画には、その盛り上がりがないし、製品によってもたらされる満足感や達成感もない。
ようするに、広告映像作品として駄作なんだ(^_^)。