猫のトイレ事情…猫を擬人化してはダメ

わが家には、現在6頭の猫がいる。
一番年下が10歳を超えてしまったので、高齢猫ばかりだ。ちなみに、猫の10歳は人間に換算すると70歳になる。
人間の70歳だと老人なのだが、猫は老猫になっても愛らしいままだ。子供のまま老いていく感じ。

▼一番年下のカール

イスで寝るカール

長生きするようになった猫は、高齢になるとなにがしか病気を発症する。
このカールも、ガンを患っている。口腔内にガンがあるようで、顔が腫れてしまっている。人間と違って、ガン治療が充実しているわけではないし、健康保険があるわけではないので、治療するには数十万単位でお札が飛んでいく。そのため、治療するのにも限度がある。

また、ガンの進行は早く、治療しても完治する見込みはほとんどない。多少延命できるのがせいぜいである。
そもそも猫の寿命は短いので、人間の4〜7倍早く歳を取っていく(年齢によって異なる)。猫にとって1週間は、人間に換算すると1〜2カ月だと考えるといいだろう。

カールとほぼ同い年の三毛猫のグミも、胸に大きな腫瘍ができている。一時期、「この子、もうダメだ」というくらい弱っていたのだが、奇跡的に復活して元気になった。しかし、爆弾を抱えていることに変わりはない。

猫と暮らすということは、猫たちの最後を看取るということでもある。
これまでにもたくさんの猫たちを看取ってきた。
いつかその日が来る覚悟はしてるものの、慣れることはない。1日でも多く、この子たちと過ごしたいと思う。

さて、たくさんの猫がいると、猫たちはいろいろと悪さをする。
当の猫たちに「悪さ」という感覚はないのだが、人間である私たちには不都合なことなので「悪さ」となる。

「悪さ」の一番は、猫トイレ以外で排尿や排便をしてしまうことだろう。
それについての記事が以下。

原因は意外なところに!愛猫がトイレじゃないところで粗相してしまう理由【猫のふしぎ第26回】 – サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト

最近のIさんの悩みは、お兄ちゃんであるかつもとが、なぜか決まってIさんの布団でのみ粗相をし、他の家族の布団ではしないこと。粗相といっても、おしっこどころかうんちまでしてしまうそうです。

「嫌われているんでしょうか……。どうしたら改善できるのでしょうか」

布団が台無しになって洗濯が大変というのもありますが、それ以上に、自分だけが嫌がらせをされているようで、愛猫かつもとに嫌われているのではないかと心配になってしまうのだそうです。

猫を溺愛するのは私も同様だが、猫を擬人化してはいけない

猫は猫であって、人間とは根本的に行動の動機は違う。そこをしっかりと認識していないと、間違った解釈や対処をすることになってしまう。

猫に、好き嫌いという感情はない。
相性の良し悪しというのはあるが、それは猫にとって都合がよいかどうかの違いだ。
可愛がってくれる、ご飯をくれる、遊んでくれる……といった、猫にメリットがある相手であれば、なついてくれるし愛想よくしてくれる。
警戒しなくてはいけない相手の場合は、近づくことさえしない。

猫は、警戒心を持つことなく、安心してそばにいられる相手に対して、ゴロゴロと喉を鳴らして甘える。
それを人間は「好かれている」と解釈しているだけなんだ。
猫の側からすれば、「こいつに甘えていれば、飯にありつける」くらいの感覚だろう(^_^)

うちは多頭飼いなので、トイレもたくさん置いてある。猫トイレとして売られている一般的なサイズのものから、大きめの衣裳ケースをトイレ代わりにしたり、フード付きのトイレまである。
猫によって、好みのトイレが違うからだ。

記事中にあるように、大きめのトイレが好まれる傾向にはあるが、中にはフード付きのトイレじゃないと嫌だという猫もいる。
トイレをしているときは無防備な状態でもあるため、フードのあるトイレで姿を隠せる方が安心感があるのだと思われる。

そして、トイレではない場所でも、しょっちゅうトイレをされる。
布団におしっこをされるのは、もはや日常茶飯事(^_^)b
そのため、度々布団を洗濯することになる。布団は洗濯が可能なものにしている。

猫は群れの動物ではないので、猫同士でつるむことはない。ケンカをすることはあるが、ときには一緒に寝ていたりもするので、仲良しかどうかという感情もないのだろう。

ただ、縄張り意識は強い。
狭い家だが、その中での縄張りを主張するのが、おしっこのニオイだったりする。
布団を何度洗濯しても、またおしっこをするのは、消えたニオイをつけなおしているのだろう。それは猫の習性なので、いちいち怒ってもしょうがない。

猫を閉め出すために、寝室のドアを閉めていたのだが、猫たちは開けることを覚えてしまった(^_^)
最初のうちは、なかなか開けられずにガンガンとドアに飛びかかっていたのだが、あるとき開けることに成功した。
以来、どうやれば開けられるかを覚えてしまって、最近では一発で開けてしまう。
こうなったら、ドアを閉めても意味がないので、現在は開けっ放し。

柑橘系の香りは、猫の嫌がる匂いではあるのだが、それも慣れてしまえば意味がなくなる。
結果、布団の洗濯は定期的にしなくてはいけないことになっている。

それも含めて、猫たちとの生活なのだ。

諌山 裕

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