ゲームやアニメで、ファンタジーは量産されている。
ファンタジーといっても、剣と魔法を駆使するファンタジーだ。
もともとは欧米の中世騎士物語あたりがルーツだが、日本に移植されるようになって独自の発展をとげているのが、和製ファンタジーだろう。
剣と魔法、妖精にモンスター、王権政治に階級社会、そして忘れてはならないのが宗教的な背景。
和製ファンタジーの場合、宗教的な背景は極めて薄くなる。本家のファンタジーは、キリスト教をベースにした宗教的な価値観から、世界観が構築されている。しかし、和製ものでは現実の日本がそうであるように、宗教観からはほど遠い世界になっていることが多い。
ものの考え方や価値観に大きな影響を及ぼす宗教は、中世的な世界観には欠かせない。貴族や平民といった階級社会に代表される中世的な世界観を構築する、根元でもあるからだ。
そして、人間以外の生き物たち……妖精やモンスターといった種族の存在も、土着的な宗教観から発生している。
と、そんなことに関連した記事があった。
オンラインゲーム & PCゲーム 情報サイト 4Gamer.net「剣と魔法の博物館〜モンスター編〜/ケットシー」
ケットシーという名前は,猫を示す「Cait」と,妖精を示す「sith」の合成語で,そのまま「猫の妖精」という意味だ。古くは,魔女が猫に変身したものを指す言葉だったらしいが,このあたりは,中世時代の魔女が猫を使い魔として使役するという伝承が,ケットシーのそれとミックスされたものかもしれない。
「猫」というキーワードにヒットして出てきたページだ。
ゲーム関連サイトの中のコラムページだが、この解説がなかなか的を射ている。
名前は同じでも、ゲームの中で独自に新しい役割を与えられたモンスターたちの、ルーツを辿りながら現代との接点を紡いでいる。
これはなかなか秀逸なので、過去のバックナンバーも読むといいだろう。