いっこうに収まる気配のない熊本地震。
私の実家は、「別府‐島原地溝帯」の中に含まれているので、他人事ではない。幸いなことに、今のところ震度3レベルの揺れはあっても、被害が出るほどにはなっていないようだ。既知の断層が近くにはないことが、安心材料ではあるものの、未知の断層がどこにあるかはわからない。
地震情報に敏感になっているのだが、ひとつ、気になる地震があった。
2016年4月18日 23時19分ごろに、徳島県北部で発生した地震。
地震情報の画像に、オレンジ色で中央構造線断層帯を重ねた。
讃岐山脈南縁-石鎚山脈北縁東部の、もろ真上に乗ってる。
小さな地震だったので、ほとんど注目されていないが……不気味だ。
この断層上での予測は……
≪讃岐山脈南縁-石鎚山脈北縁東部≫
地震の規模 : M8.0程度
地震発生確率: 30年以内に、ほぼ0%~0.4%
地震後経過率: 0.3-0.5
平均活動間隔: 約1000年-1600年
最新活動時期: 16世紀▼予測される震度分布
近年はこのあたり断層が動いた記録がないということで、人が残した記録がある日本の歴史上、まだだれもここを震源とする大地震を経験していない。
寝た子を起こすことにならなければいいのだが……。
ここ2週間に日本で起きた地震を表示できるサイトがあったので、キャプチャしてみた。
▼Latest earthquakes in Japan interactive map & list: April 2016より
M3以上で、赤色は24時間以内、オレンジ色は48時間以内、黄色はそれ以前。
これを見ると、四国の真ん中に、ポツンとあるのが、「讃岐山脈南縁-石鎚山脈北縁東部」上の地震。
また、四国の南の南海トラフ一帯が、ポッカリと空白になっているのも不気味。
関連して、こんな記事も。
震度7「熊本地震」で専門家が重大警告「“日向灘沖⇒南海トラフ玉突き大地震”に注意が必要」 | アサ芸プラス
「今回の地震は活断層が動いた結果ですが、それには原因があると見なければならないと思います。すなわち、日向灘沖にある地震の空白域です。それが布田川断層帯と日奈久断層帯を刺激して、今回の地震を起こしたと考えられる」
空白域とは、これから地震が起きる可能性のある、緊張状態にある場所のことを言う。
さて、近畿から四国の北部を横切り、九州の熊本県に至る中央構造線断層帯はM6以上の大規模地震のリスクを内包する大活断層帯と言われる。地震学者である武蔵野学院大の島村英紀特任教授が指摘する。
「記録には残っていませんが、中央構造線断層帯はこれまでもたびたび、大きな地震を起こしている。今回のものは日本人が初めて目にした中央構造線の地震です。背景には、南海トラフのプレッシャーも関係あると考えられる。しかも、中央構造線断層帯は『3.11』以降、かなりエネルギーがたまった状態になっているはずです」
心配しだしたらきりがないのだが、かといって、今すぐどこかに引っ越すわけにもいかない。
最悪のシナリオになってしまうと、サミットどころではなくなるし、オリンピックだってどうなるかわからない。
いつか起こることは間違いないにしても、数十年先、数百年先にしてほしいと思うのは身勝手だろうか?
「熊本地震は夜型か?」に続く。