新型コロナは、ヨーロッパで再拡大の傾向になっているようだ。
マスクの義務化やロックダウンをしても、拡大が止まらないのなら、それらの措置には効果がないこということになる。
日本では「微増傾向」という微妙な状況だが、欧米に比べれば桁違いに感染者数も死亡者数も少ない。日本だけでなく、東アジアの国々が総じて感染規模は小さい。
これは既成事実なのだが、なぜか日本の専門家たちはヨーロッパのようになると過剰な危機感をあおり続ける。
全国で新型コロナ患者が再増加の気配 欧州のような大流行を避けるためには(忽那賢志) – 個人 – Yahoo!ニュース
ヨーロッパ諸国では第2波を迎えており、第1波を大きく超える感染者数を記録しています。
一方、日本も徐々に新規感染者が増加に転じており、これから冬を迎えるに当たって今一度感染対策を見直す時期に来ています。
(中略)
「ヨーロッパが大変なことになっている」という報道が目立ちますが、日本も他人ごとではありません。
第2波が完全に収まりきらずに1ヶ月以上ダラダラと新規感染者数が横ばいで推移していましたが、この4週間ほどで、明確にトレンドが上昇に転じています。
これまでの傾向では、3月中旬から下旬にかけての症例増加後に第1波が、6月中旬から下旬にかけての症例増加後に第2波を迎えており、この4週間の症例数の増加が今後の爆発的な増加の予兆でないことを願うばかりです。
(中略)
さて、そんな中、世間の新型コロナへの関心も低下しています。
Googleトレンドによると「新型コロナウイルス」の検索数は第一波の最中、緊急事態宣言の発令前の4月上旬をピークに低下し、第2波においてもそれほど上昇せず、現在は最低値を推移しています。
新型コロナの流行が始まって10ヶ月が経ち、私たちもいい加減コロナに疲れてきているというのが正直なところかと思いますが、これが油断に繋がり、さらには感染拡大に繋がらないか、とても心配です。
……とまぁ、こんな調子で人々に恐怖を植え付けている。
忽那氏に悪気はないのだろうし、医師としての使命感からの発言なのだろう。
しかし、こうして繰り返し脅され続けているから、不安感が拭えなくなり、疑心暗鬼になって他人を敵視する行動や発言(誹謗中傷や差別)をすることにもなっている。
専門家は脅すことが仕事なのか?
安心させる情報発信も必要なのではないか?
「関心が薄れている」というのは、違うと思うよ。
すでにコロナ関連の情報は溢れすぎていて、しかも特に目新しいものは少ないから、検索する必然性が乏しくなったというだけ。
関心が薄れていない証拠に、周りの人々のマスク着用率を見てみたまえ。
99%以上が、マスクをしている。
人々は警戒を緩めてはいないんだ。それが同調圧力だとしても。
これが1月頃のように、マスク着用率が10%とかになっているのなら、「気が緩んでいる」ともいえるが、そうはなっていない。
忽那氏は過去記事で、マスクの有効性を力説していたではないか。
だったら、「マスクをしていれば大丈夫」と、太鼓判を押してはどうだ?
マスクをしていれば7割の防御率であり、感染リスクは3割にすぎないと。
3割に当たる人は運が悪い人だ。
「コロナ第3波は来るはずがない、なぜなら…」で、皮肉交じり書いたが、日本ほどマスク着用率の高い国はないのだから、ヨーロッパのようになるはずがない。
マスクの有効性を力説していたのだから、そこは安心材料として強調すべきではないか?
専門家といわれる先生方の発言や記事をいろいろと読んできて、ひとつの共通項があることに気がついた。
「マスク有効説」を唱える人は、「空気感染説を否定する」ということだ。
その理由は、空気感染を肯定すると、マスク有効説を否定することになってしまうからだ。マスクだけでなく、手洗いや3密をさける対策も、その効果はかなり薄れる。なぜなら、空気感染していれば、呼吸するだけでウイルスは体内に侵入できてしまうからだ。
じつは、空気感染の定義は明確になっていない。
一説には、飛沫の粒子が5㎛以下を、空気感染と呼ぶ場合もあるようだが、基準として世界標準にはなっていない。
新型コロナウイルスは、5㎛以下の飛沫でも確認されているので、空気感染していると考えられるのだが、専門家の多くは「マイクロ飛沫」とか「エアロゾル」などと言葉を換えて言い逃れしているように見受けられる。
東アジアで感染規模が小さいのは、遺伝子の違いという説も出てきた。
ネアンデルタール人遺伝子が「ファクターX」!? WEDGE Infinity(ウェッジ)
10月下旬現在、世界最多の22万人強の死者を出しているアメリカは、1日当たりの新規感染者が過去最高の8万人を越え、欧州ではスペインやフランスで感染者数が100万人を超過し、欧州全体では合計約560万人。EU(欧州連合)の感染者数が、アメリカとインドに次いで世界で3番目の規模になった。
こうなってくると、感染者の合計が9万6000人、新規の感染が数百人(死者は連日10人内外)に止まっている日本の特殊さが、以前にも増して際立ってくる。
日本だけではない。中国、韓国、台湾、ベトナムなど東アジア全域が、第2波の感染爆発を免れている状況なのだ。
(中略)
それによると、新型コロナウイルスの感染者約3000人の調査から重症化を起こす遺伝子領域を特定したが、それは現代人の祖先がネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子の領域だった、と解明したのだ。
ネアンデルタール人由来の遺伝子を持つと重症化のリスクは最大3倍になるが、持つ人の割合は地域ごとに開きがあり、南アジア(インド、パキスタンなど)では約50%、欧州では約16%。一方、日本、韓国、中国など東アジアではほとんどの人が当該遺伝子を持っていない。
ファクターXがなんであるにせよ、これまでの経緯から、日本人が新型コロナに感染しにくいことは疫学的な事実として明確になっていると思う。
だが、それすらも専門家たちは肯定しないのだ。
「日本人は新型コロナに感染しにくいから、基礎疾患のない健康体であればリスクは小さい」
と、宣言してもいいくらいだ。
いったい、いつまで専門家たちは民衆を脅し続けるのだろうか?