TBSの「あさチャン」で、湘南の海水浴場の様子が報道されていた。
マナーやルールを守らない人たちがいる……という内容だ。
そこで取り上げられていた人たちの中に外国人がいた。
「セネガル人が……」
「シリア人が……」
と、国籍を特定して、いかに彼らがルールを守らないかというレポートだった。
ここで国籍を名指しして報道する必要があるだろうか?
見た目ではわからないから、国籍を聞いたはずだ。
それをわざわざいうのは、セネガルやシリアの人たちはルールを守らない人たち、と決めつけているように受け取れた。
これは「東京の人間は来るな」という青森県人と同等ではないか?
捉えようによっては、これは国籍差別になるのではないだろうか?
もうひとつ疑問なのは、外国人の彼らの国籍を、パスポートの提示を求めるなどして、ちゃんと確認したのかどうか。
「出身国はどこですか?」
と聞いて、相手が正直に答えているという保証はない。
多少なりとも警戒感を持っていれば、別の国を名乗るくらいのことはする。海外で評判の良くない某国の人が、日本人ではないのに「日本人です」と名乗る事例もあった。
嘘の自己申告で出身国を名乗り、それを報道しているとなると、二重に問題だろう。
そもそも国籍をわざわざいうこと自体、テレビとしてどうなのか。
これでは自粛警察をテレビが率先してやっているようなものだ。この場合は外国人警察と呼ぶべきかな。
外国人への差別意識が、根底にあるようにも思える。
そのことについて、スタジオの中の出演者たちは、誰も疑問を投げかけなかった。
差別や人権に対する感覚が麻痺しているのだろう。
浜辺に押し寄せていたのは、大部分が日本人だ。外国人はほんの一部。
では、日本人はすべてお行儀良くしていたのか?
そもそも海水浴場としてはクローズしているはずであり、来ていること自体が問題だったはず。
県をまたいだ移動は自粛要請されているが、来ていた日本人の出身県を聞いたのだろうか?
「埼玉県人が来ています」
「東京都民が来ています」
とは報道しなかったよね。
それとは別に、浜辺でソーシャルディスタンシングが必要とは思えない。
屋外で、風が吹いて空気は流れているし、1メートルの距離では無意味だし、2メートルというのも根拠が乏しい。最新の実験では、マイクロ飛沫は10メートル先まで拡散することがわかっている。
通勤電車の満員電車は許容しているのに、満員電車に比べればスカスカの浜辺では、なぜ許容できないのか?
やってることがちぐはぐだし、論理が破綻している。
どいつもこいつも、アホばっかし(^_^)b