過去に何度か取り上げた、学校給食の問題。
政府広報がXに投稿した写真が、物議をかもしているようだ。
まぁ、これを見たら批判が殺到するのも無理はない。
「現場を知らなすぎ」 政府広報が投稿「令和の給食」写真に批判続出…… 識者が指摘した“学校給食の問題点”(1/4 ページ) – ねとらぼ
政府広報が公式X(Twitter)に投稿した「平成・令和の学校給食」の写真が、現在提供されている学校給食よりも豪勢なのではないかとして、Xユーザーから疑問の声が集まりました。ねとらぼ編集部は農林水産省と政府広報の担当者、学校給食に詳しい識者に取材し、投稿に批判が集まった背景を追いました。
(中略)
しかし、Xユーザーからは「今の給食こんな豪華じゃない」「これを現代の給食と紹介するのは無理ある」「こんな給食最近は出てないよ」「現場を知らなすぎる」と違和感を覚える声が続出。実際に近年提供されているとする学校給食の写真をアップし、政府広報の写真と比較する投稿も相次ぎました。
投稿は削除されるかもしれないので、画像を拾っておく。
明治・大正は論外として、昭和・平成・令和のいずれの給食でも、こんなに恵まれてたっけ?……と思ってしまう。
昭和の時代区切りの「初期〜中期」「中期〜後期」というのは、具体的に何年頃のことを指しているのか不明だ。昭和は63年までだから3つに分けると、昭和1年〜21年が初期、昭和22年〜42年が中期、昭和43年〜63年が後期ということになる。
この分け方で見せるのであれば、初期、中期、後期と3つの時代の給食を例示するのが普通じゃないかな?
ここでは2パターンしかないので、昭和前期、昭和後期とするのが分け方としては妥当だろう。
過去記事(昔の給食は不味かった)にも書いたが、私の場合は昭和中期〜後期に該当するが、こんな給食ではなかった。地域差があるのはしょうがないとしても、例示されたような給食を食べられた子供は少数派だと思う。
この政府の投稿に対するコメントに、現状の給食写真が多数投稿されているが、貧しい給食ばかりだ。前にも書いたが、給食の1食あたりの価格が激安なので、それでは満足な量と質は確保できないだろうことは容易に想像がつく。
ようするに、この政府の投稿は「見栄」だ。実態を表に出すと、対外的にもまずいから、よく見えるように誇張しているのだ。
海外への資金援助で数十億〜数百億円単位をポンポンと拠出するが、国内の子供たちの給食事情を改善するために出す金はないらしい。給食費を払えない家庭が問題になってもいるが、給食費くらい国が出してやれよと思う。そうすれば、貧しい給食に我慢する子供たちはいなくなる。自治体が先行して独自に無償化を進めているが、それでは地域格差が広がってしまう。
少子化問題もあるが、子供を大事にしない国は自滅していく。食べ盛り、伸び盛りの子供時代に、貧しい食事では体も脳も健全には育たない。それは将来的な国力の低下につながる。
貧しい給食事情は、日本の貧しさの表れでもある。
株価が過去最高を更新しても、実態は子供たちにちゃんと食べさせる余裕がない国なのだ。
悲しい現実だね。