東北地方太平洋沖地震と命名された地震。
大変なことになったものだ。
私自身、今までに経験したことのない揺れだった。
テレビではくり返し惨状を流しているが……
その光景には、明確に映ってはいないものの、巻き込まれた人がいたはずだ。
その映像の中で、誰かが命を落としている。
それを思うと……
残酷な映像だ。
地震の夜。
都内は電車がすべて止まった。
帰るには徒歩しかない。
徒歩で帰宅するのは控えるように……という放送もされていたが、かといって会社に泊まるのも遠慮したかった。会社に残ることにした人たちは、独り身の人たちだ。
妻と猫たちとはいえ、私には家族がいる。
余震も続いていたから、心配だったのだ。
地震直後は、妻となかなか連絡が取れなかったが、夕方になってようやく携帯がつながった。
19時過ぎ。
私は徒歩で帰ることにした。
その関連の記事があった。
“徒歩帰宅”を甘く見るな!カバンが重い…足に異変、ギブアップ – 政治・社会 – ZAKZAK
10時、東京メトロの赤羽岩淵駅に到着。大手町から約15キロの位置。上半身に疲れは感じないが、両足は激痛、もはや歩くことを下半身が拒否している。
甘いな、記者くん(^_^)
そもそも、革靴で15キロも歩こうと考えるのが間違い。
カバンが3キロ? 私のカバンもそのくらいある。
私の勤めている会社は恵比寿にあるが、そこから家のある練馬あたりまで徒歩で帰宅すると、約17キロだ。
経路にもよるが、わかりやすい道ということで、恵比寿から明治通りを通って、目白通りとの交差点から、目白通りを練馬に向かった。
最短距離ではないが、迷子になることは回避できる。
予想は3時間くらいと見込んでいたが、通りが混雑していて4時間かかってしまった。
じつをいえば、このくらいの距離と時間を歩くことには慣れている。
撮影に出かけるときには、20kgの装備をかついで、6~8時間くらい歩いているのだ。それに比べれば、3キロのカバンと4時間の歩きは楽勝だ(^_^)。
今回、初めて徒歩で帰宅したが、こういう事態があることを想定して、帰るための経路や時間をシミュレーションしていた。
また、暗い夜道を歩く場合に備えて、LEDライトを常備しているし、方向を確かめるコンパスもある。加えて、ケガや靴擦れが生じたときのために、バンドエイドもカバンに入れてある。
そんなわけで、徒歩で帰ることを前々から想定していた。
まさか、それを実践することがあるとは思っていなかったが、下準備だけはしてあった。
記者くんは、たぶん私より一回りは年下だと思うが……
15キロ歩いて根を上げるなんて、情けないぞ(^_^)