ウクライナを巡る、ロシアとEU、アメリカの動向が懸念されている中。
ロシア政府系テレビ局が、自国政府を批判したという。
「「ロシア・トゥデイ」のキャスターが異例の政府批判」 News i – TBSの動画ニュースサイト
海外でロシア政府の声を代弁することで知られるテレビ局「ロシア・トゥデイ」。アメリカで放送された番組の最後に、キャスターがこう語り始めました。
「ここで働いているからといって、編集権の独立がないわけではありません。私はいかなる国の主権への介入にも強く反対します。ロシアがやったことは間違いです。軍事介入は決して解決にはなりません」(キャスター)
これって、すごい勇気があると思う。
どうかすると「首」でしょ。人知れず始末されても不思議じゃない話。
ジャーナリストの鏡のような人だ。このキャスターだけでなく、この発言を放送することにした、スタジオにいたであろう全員が、命がけのような気がする。
この人たちの安全を願わずにはいられない。
一方、我が国の公共放送であるNHKはというと……。
身内のこととはいえ、会長や経営委員会の面々の問題については、知らん顔……というか、まるでなにごともなかったかのようにスルーしている(笑)。
独立性、公共性、公平性の理念はどこかに置き忘れてしまったらしい。
そもそも、公共放送といいながらも、国から交付金(34億円前後)が出ている時点で、政府に対してシビアな意見は言えないよね。総収入に対して交付金の割合は少ないとはいえ、金をもらっているスポンサーなわけで、批判的なことはいいにくいのでは?…と思ってしまう。
夜9時のニュース(ニュースウオッチ9)での大越キャスターは、わりとズバズバと意見をいうが、こと身内の問題に関しては話題にしない。あの人の性格からしたら、なにか言いたくてうずうずしているようにも思う。とはいえ、身内のことは言いにくい、あるいは言えない事情があるのだろう。
余談だが、大越キャスターは、登場した頃は頼りなくて、キャスターとしていまいちのしゃべりだったが、今では切れ味いいキャスターになったね。
そんな大越キャスターが、身内の問題には触れないのは、とても不自然に感じる。
やはり、雇われの身だからなのかな?
ウクライナに対する、ロシアとアメリカの対立の構図は、冷戦の再開のようにいわれているが、じつのところロシアもアメリカも、大統領の求心力が弱くなってしまって、外敵を作ることで支持率を上げようとしているようにも見える。というか、それも計算のうちだろう。
そういう意味では、やってることは中国や韓国が反日で政権批判をかわすのと大差ない。
外敵を作ることは、ナショナリズムを煽るのに、定番でもある。
独裁政権の末路は、いつも同じ……というのが、ウクライナでの政権交代。
アジアにも独裁政権があるが、いずれ同じような末路をたどるのだろう。
しかし、こういう政変劇を見ていると、人間社会はまだまだ未熟なんだなと思う。
真の民主主義や、平等、平和などは、手の届かない理想のままなのだろうか?
ともあれ、ロシア・トゥデイのキャスターの勇気は称賛されるものだと思う。