時期を同じくして、Appleとプレイステーションの新製品が発表された。
詳しいことはそれらのレポート記事を見ていただくとして、見た目のデザインの話。
賛否両論ありそうなデザインになっている。

Apple (日本) – Apple Press Info – Apple、プロ向けデスクトップの未来をプレビュー

「最新鋭のXeonプロセッサ、デュアルFirePro GPU、ECCメモリ、PCIeベースのフラッシュストレージ、Thunderbolt 2を携え、革新的なサーマルコアを中心に設計された次世代のMac Proは、最も革命的なMacとも言えます。これらすべての性能と拡張性を、容積にして従来の1/8のサイズと劇的なまでに新しいデザインの筐体に詰め込んでいます。そして何よりも素晴らしいことに、新しいMac Proはここ米国で組立製造される予定です」

新MAC PRO

新Mac Proについては、早くも酷評が出ている(笑)。

[ #WWDC2013 ]新Mac Pro好き?嫌い? 米ギズ読者が早くも酷評の嵐 : ギズモード・ジャパン

米Gizmodo読者が多くコメントしていますが、多くはネガティブな酷評。どのような意見があるのか一部見てみましょう。

「他の製品と合わない。最悪。」
「Apple TVと同じく黒。アルミボディの次は黒が来るのか?」
「何がどうProなのか…。」
「デスク下に入れとけば、その日の終わりにはゴミ箱と間違えられてる。」
「これを買う人がいると思うと悲しくなる。」
「第一印象がゴミ箱。」
「なにこれ、iCan?」

…まさに酷評。

日本の記事には「骨壺」というのもあった。
いや~、たしかに奇抜だ。今回のAppleの発表に関して、いろいろと憶測は出ていたが、誰もこんなMac Proは予測していなかった。そういう意味では、度肝を抜いた。

私の印象は……

カッコイイ! スゲ~!

……だった。これぞAppleというデザインだと思った。
過去、Appleはさまざまな新しいデザインを世に送り出してきた。失敗例も少なくないが、型破りなことをやってきたのは事実だ。

iPhoneやiPadが登場したときも、成功しないと酷評されたのだ。新Mac Proが成功するかどうかは半々かもしれないが、パソコンは四角という固定概念は崩した。厳密には、過去に半球状のボディの製品も出していたので初めてではないが、これほどすっきりと型を破ったのは称賛に値する。

真似るメーカーは出てくるだろう。来年の今ごろは、円柱状のパソコンや周辺機器がゴロゴロ出ているかもしれない。真似されるということは、ある意味、成功の証でもある。
新Mac Pro……別名は、「Mac Tank」なんて呼ばれるのかもね。

これがPS4だ SCE、本体を初公開 米国価格は399ドル – ITmedia ニュース

 「自然に溶け込むシンプルかつモダンな造形美は、ブラックを基調とした光沢とマットのコントラストと相まって、次世代のコンピュータエンタテインメントシステムに相応しい洗練された上質感を表現しています」
PlayStationR4 ゲーム機本体 | プレイステーションR オフィシャルサイトより

PS4三面図風

※三面図風に配置した。

こちらはPS4
なんだか、いまいち形がわかりにくいので、上、正面、横と三面図風に画像を並べてみた。
断面が平行四辺形になっているようなのだが、すごく違和感を感じる。

第一印象は……

んんん? えええ? どうなってんの?

写真だけだと、どうもしっくりこない。非対象形のデザインなので、不安定感を感じてしまうからだ。歪んで見えてしまうんだ。実際、歪んでるんだけど(笑)。
自然に溶け込むシンプルかつモダンな造形美」には見えない。

「モダン」の意味には、「現代的な, 近代的な」のほかに、「〈考えなどが〉斬新な, 進歩的な」の意もあるが、おそらく後者の意味合いが強いと思われる。
斬新という意味では、新Mac Proに軍配が上がる。
平行四辺形が機能的なデザインを追求した結果……とも思えず、奇をてらっているだけに思えてしまう。現物を目の前に置いたら、やっぱり不安定感を感じてしまうのではないだろうか?

性能は申し分ないようだが、このデザインは新Mac Pro以上の違和感がありそうだ。

新Mac ProPS4は、いずれもデザインが型破りになった。
そのデザイン性が、成否を左右するような気がする。

諌山 裕