新型コロナの感染拡大で、人々の心は荒んでいるようだ。
互いを監視し合い、よそ者に対して中傷などの攻撃をする。
この時期、戦時中の様子を伝える番組をTVでみる機会が多いが、まるであの頃のような鬱屈した社会に似ている。
青森市で7日、東京から帰省した男性の家に、帰省したことを中傷するビラが置かれていたことがわかった。
被害受けた男性(60代)「東京から帰ってこないでくれとかの誹謗(ひぼう)中傷は、ニュースの中でも取り上げられてはいたので、まさか青森でもそういうことが起きてるとは思ってもなかった」
東京の現在感染者数は、3,756人。
都民1400万人中の3,756人なので、0.027%に過ぎない。もちろん、確認された人数だけなので、検査を受けていない(受けられない)人が、この10倍いるとしても0.3%くらいだろう。今でも検査をしてもらえない人は少なくないのが実情。
つまり、多めに見ても99.7%は感染していない。
全国的に感染者が増えているといっても、各県の人口の母数からいえば、1%未満なんだ。
インフルエンザの流行時に比べれば、微々たるもの。
それでこの騒ぎよう。
怖がりすぎというか、愚かすぎる。
「東京」とひとくくりにして中傷するのなら、これは「青森県人」の総意と捉えていいのか?
本音では共感する人が多いのかも。東京都民1400万人を敵視しているわけだ。
青森県人はこいつのようなクソばかりなのか?
だったら、青森県人は青森から一歩も外に出るな。
来て欲しくないのなら、道路も鉄道も空港も封鎖して、県まるごと引きこもりをするしかない。
東京には金輪際来るな!
ということでいいのかな?
そうではないと思いたいが……。
県外ナンバー狩りもあるというから、各県は同様の空気があるのだろう。
そうした空気をあおっているのは、マスコミであり各県の知事の発言だったりする。
こういう現象は、某国をめぐるヘイトと同じだ。
個人ではなく集団あるいは地域を対象として、ヘイトを繰り広げる。
ひとりの発言や行動が、その対象地域の全体のものへと変換され、すべてを敵視する。
鬼畜米英と叫んでいた戦時中と同じ。
ウイルスよりも恐いのは、人の愚かさだということだ。
アフターコロナのことが話題になるが、それは「分断社会」の始まりかもしれない。