アニメ・最終回の雑感(1)

 9月いっぱいで、最終回を迎えたアニメについての雑感。

■BLOOD+
 落ち着くべきところに落ち着いた感じ。
 予想通りではあるが、物足りなさもあった。
 小夜は生き残った。
 ハッピーエンドではあるが、使命を果たして、ハジとともに自決するという結末の方が、ドラマティックになったように思う。
BLOOD+(1) 完全生産限定版

■シムーン
 すっきりしないラストだった。
 回顧録風な展開で、その後の主要キャラクターたちの後日談が語られたが、やや冗長すぎて蛇足。エンディングでさっくりとほんの数カットで表現してくれた方が、印象としては強く残っただろう。
 アーエルとネヴィリルが目指した、もうひとつの世界にたどり着いたのかどうかは、余韻として置きみやげになった。
 「翠玉のリ・マージョン」をクライマックスに持ってくるべきで、そこに至るまでの最後の戦いが描かれて欲しかった。
 最終回としては、盛り上がりに欠けていたのが残念。
Simoun (シムーン) 1

■ゼーガペイン
 これは、以前書いた「量子ネタ」のアニメだ。
 「存在」と「生きる」ことへの問いかけを描いていた。
 やや難解で骨太なアイデアを、うまくストーリーとしてまとめていた。量子ネタの根本を理解していない人に、どれだけ伝わったかはわからないが……。
 最後の戦いに勝利し、夢は達成された。ハッピーエンドでないと、救われない物語だ。
 ラストシーンで、守凪了子が妊娠しているらしい……というシーンは、やや唐突すぎる気がした。思わせぶりで、未来を象徴してはいるのだが。
 それよりも気になったのは、三崎紫雫乃が人間になれたのかどうか?
 ラストは彼女の方がよかった気がする。
ゼーガペイン FILE.01

 ……とりあえず、3本。
 続く予定。

諌山 裕

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