ややパニック気味になっている新型コロナウイルス騒動。
インフルエンザの方がリスクは高いのだが、新型ということで神経質になっているようだ。
感染経路として、「エアロゾル感染」もあるとの報告。
中国「新型肺炎、飛沫・接触のほかエアロゾル通じた感染可能」 | Joongang Ilbo | 中央日報
新型コロナウイルによる肺炎が飛沫や接触だけでなくエアロゾル(空気中に浮遊する微粒子)形態でも感染するという主張が中国から出た。
中国メディアの澎湃によると上海市民政局の曽群副局長は8日の記者会見で衛生防疫専門家の意見として「現在の確定的な新型肺炎感染主要経路は『直接感染』『エアロゾル感染』『接触を通じた感染』と判断される」と明らかにした。
特に曽副局長は「エアロゾル感染は飛沫が空気中で混ざり合ってエアロゾルを形成し、これを吸入して感染するもの」と説明した。
エアロゾル感染とはなんぞや?
と思った人が多いはず。
平たく言えば、飛沫よりも粒子の細かい感染経路、ということになる。
たとえるなら、加湿器の水蒸気にウイルスが付着しているようなもの。
具体的には以下に説明がある。
インフルエンザの感染伝播:感染制御における方針と実践に関する研究の必要性 / 国立感染症研究所
接触伝播:これには、大きな飛沫を介した直接的または間接的接触による伝播が含まれる。インフルエンザが咳嗽、くしゃみによって伝播することはよく知られているが、そのときに産生される5μm以上の飛沫は大抵の場合すぐに落下し、感染者から1m以上離れることで伝播の危険性はすみやかに減少する。インフルエンザウイルスが空気感染、あるいは5μm未満の飛沫(エアロゾル)により伝播するかについては、よりいっそう不確かな点が多い。Brankstonら(Lancet Infectious Diseases, 2007)は、人工呼吸管理や気管支肺洗浄などの処置を実施するような病院の特殊な環境でなければ、エアロゾル感染の起こる可能性は低いと述べている
「5μm未満の飛沫(エアロゾル)」ということだが、「最強のウイルス感染対策装備とは」で触れたように、3〜5μmを飛沫と定義するとエアロゾルもこれに含まれる。エアロゾル感染の意味を明確にする必要がありそう。PM2.5や細菌レベルの大きさを意味するのなら、安物のマスクでは防ぎようがなくなる。
毎日のように、何人感染、何人死亡と報道されると、いかにも大変なようなイメージになるのだが、毎年のインフルエンザではこうした報道はされない。じつは、インフルエンザの方が感染者数も死亡者数も多いのにだ。
テレビのキャスターが「落ち着いて」というのだが、一番パニックをあおっているのはテレビの報道の仕方だという矛盾。
テレビはパニック増幅装置になっている。
新型コロナウイルスで多くの人が亡くなっているのは事実だが、死亡者数でいえば年間の交通事故で亡くなる人の方が多いし、インフルエンザに感染する人は日本国内だけでも年間1000万人にも及ぶ。
桁が2つ3つ違うレベルだ。
リスク度からいえば、新型コロナウイルスに感染して死ぬ心配よりも、交通事故に遭う心配をした方がいい。
いずれにしても、エアロゾル感染というのが、一般的な飛沫よりも小さい粒子を意味するのなら、感染を予防するには「最強のウイルス感染対策装備とは」で提案した装備をすることだ。
以下に再掲する。