5月31日、夜、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を、妻と一緒に観てきた。
ド迫力のスピード感あるゴシラ映画だった。
ゴシラファンは必見!!
2014年の『GODZILLA』の続編となる本編。
CGの技術的な進歩が感じられ、怪獣が生々しく「生きている」と感じさせる細かな描写と迫力があった。
庵野ゴシラは別として、シリアスな日本のゴジラは鈍重なイメージがあった。コメディタッチのゴジラは、また別物だと思っている。
その巨体ゆえに、鈍重というのは理にかなった演出ではあるものの、巨体を動かす筋肉も桁外れなはずなのだ。
桁外れなパワーがなければ、桁外れな巨体を動かせるはずがない。
ゆえに、ゴジラはもっと敏捷に動けるはずだ。
……という解釈が、今作のゴジラだろう。
なにしろ、ゴジラは核エネルギーを使っている。生み出すパワーは計り知れない。
前作では、ゴジラはなかなか姿を見せなかったが、今作は続編ということもあって、冒頭からゴジラは登場する。
当初は人類の敵としての扱いのゴジラだが、さらに脅威となるギドラが登場すると、ゴジラは頼みの綱となる。
モスラの登場シーンは……
おおっ、スゲー!
ギドラの登場シーンは……
がぁ、カッケーー!
ラドンの登場シーンは……
うおー、カッケーーー!!
南極でのゴジラとギドラのバトルシーンは……
ぐおおおーー! ゾクゾクするーー!!
その迫力とスピード感、リアリティのあるバトルに鳥肌が立った!
庵野ゴジラは過去のゴシラ像を書き換えたと思うが、モンスターバース・ゴジラはさらに進化させていると思う。日本映画の怪獣をリスペクトしつつ、アメリカ的な視点や解釈を取り入れている。その一番の特徴は、生物として生々しさだろう。いかにも生きている感じがする。
自然界の荒ぶる神の化身としての怪獣たちだが、独自の生命機構で生きてもいる。
ハリウッド映画の描く神話の物語でも、神は生々しく生きている存在として描かれることが多い。
欧米人にとっては、神は生きた存在だ。
架空の存在である、バンパイアや狼男などでも、生きた存在として描かれる。
怪獣も、生きていることが必然なのだろう。
物語の展開として、地球を汚染しているのは人類が原因だから、怪獣は人類を滅ぼすために出現した……というような説明がされる。
ゴジラは、地球環境のリセットスイッチというわけだ。
物語に説得力を与える設定ではあるが、暗喩にもなっている。
ともあれ、映画は最初から最後まで、スピーディーに展開され、ローラーコースター・ムービーになっている。
怒濤の132分である。
期待を裏切らないゴジラ映画だった。
なお、渡辺謙が演じる芹沢博士は、壮絶な最期を遂げるので、次回作には出てこないようだ。
それが残念ではある。
また、スタッフロールの流れたあと、次回作に続くシーンが出てくるので、最後まで席を立たないように。
最後まで見ないで、さっさと出て行く人は多かった。