うちには現在4頭の猫がいる。
いずれも高齢の猫で、18歳、16歳、14歳、13歳だ。
ピーク時は一時保護の猫もいたりして、14頭もいた。病死や老衰で数が減って、現在に至る。
猫はなにかと悪さやイタズラをする。
猫に悪気はないのだが、人間にとって困った問題なのでイタズラになってしまう。
そういうときは、叱る。
とはいえ、叱ったところで二度としなくなるわけではなく、そういうことをすると叱るよと認識させるためだ。
で、その叱り方についての記事。
どうすれば伝わるの? 猫に嫌われない叱り方|ねこのきもちWEB MAGAZINE
長年猫を飼っている人でも悩んでしまうのが、ダメよ!という気持ちを愛猫に伝える方法ではないでしょうか。
(中略)
ついやりがち! NGな叱り方4パターン
- 猫の体をたたく
- 手を使ってイタズラを止める
- 猫を追いかける
- 猫の体を押さえつける
叱り方に限らずなのだが、猫との接し方の問題だ。
一番重要なことは、過度に擬人化しないこと。
猫可愛がりという言葉があるように、猫好きは猫を溺愛する。
私もそうだ(^_^)。
まるで猫を我が子(人間)のように扱う人が多いのだが、それはそもそも間違い。
猫は猫。
猫は人間の論理や常識で行動するわけではなく、猫は猫の本能で行動する。
そこを勘違いすると、「なぜ?」となってしまう。
「うちの子は大丈夫」などと、猫の本能を無視した扱いをしている人は多い。
なぜそうなってしまうかといえば、過度に擬人化しているからだ。
飼い主が猫に愛情を注ぐのはいい。
だが、猫は飼い主の愛情を受けとめているわけではない。
人間と猫の信頼関係があると思うのは、人間の勝手な思い込みにすぎない。
相思相愛の愛情のコミュニケーションは成立していないんだ。
猫にも、人間に対する好き嫌いはある。
うちの猫たちにも、私に甘えるの猫と、妻に甘える猫がいる。
それは相性みたいなものだ。
しかし、それは猫にとって都合のいい相手が誰か、という問題でしかない。
信頼関係とか愛情とかいう「人間的な」判断ではない。
猫は臭い付けでオシッコをしたり、物を破壊したり、壁や柱で爪研ぎをしたりする。
その行動は、人間にとって困ったことなので「悪さ」になる。
それが彼らの本能なので、少々のことでは叱ったりしない。
ところが、ときどきやりすぎることがある。
そういうときに、叱る。
叱るというより、こっちが不機嫌であることを伝える、といった方がいい。
猫がケンカのときに「シャー」と威嚇の声を出すのと同じ。
力関係をわからせるわけだ。
猫は犬のような群れの動物ではないので、上下関係は明確ではないが、強い相手には逆らわない程度には力関係がある。
それを人間と猫の間で明確にする。
うちでは、叱るレベルが3段階ある。
頻度としては、7:2:1くらいの割合かな。
たいていは、「チッチッチッ」と舌打ちで、こっちの意図は伝わる。というか、そのように条件付けしてきたからだ。
舌打ちを、ご機嫌取りの効果音にする人は多いのだが、うちではそれは叱るときの合図になっている(^_^)。
だから、舌打ちするとうちの猫たちは、
「はっ、なにかまずいことした?」というような表情になる。
で、やっていた行動を止めて、逃げる。
とりあえず、その場は、それで終わり。
(人間にとっての)悪さを繰り返すようだと、第2レベルの「コラー!!」となる。
猫は叱られることを織り込み済みで、繰り返すことがある。
それはかまってほしいからでもある。注意を引くために、わざとやる。
その度が過ぎると、尻を叩くことになる。
記事では、叩くことは効果がないとしているが、それもケースバイケース。
やみくもに叩いても意味がないので、これは絶対ダメ、というような特別な場合のみ叩く。
叩くのはお尻。頭は厳禁。
そして、しばらくしたら抱っこしたり撫でたりして、あやす。「もう怒ってないよ」という意思表示だ。
猫は言葉を判別できるわけではないが、語気は判別する。
「ダメ」といえば、なにかまずいと反応する。
「降り」といえば、机や膝の上から降りる。
「寝るよ」といえば、いつも一緒に寝る猫は、いそいそと布団に入ってくる。
人間の方も、猫の鳴き方で、腹が減ってるとか、甘えたいとか、遊びたいという気持ちがわかる。
人間は猫を条件付けしているが、猫も鳴き方で人間を条件付けしているわけだ。
猫との上手なつき合い方は、猫は猫として扱うこと。
我が子同然の猫でも、猫は人間ではない。
それを忘れないこと。