夢の時間が終わった。
4年ごとに訪れる、熱い夏。
4年間待った、この時間。
今日は、うだるような猛暑だ。
暑い、暑い、暑い……
太陽はこんなにまぶしかったっけ?
睡眠不足のせいか?
目はさえているのに、やたらとけだるい。
じっとしていても、汗がだらだら流れていく。
歩くのがだるい。なにかを考えるのが面倒だ。
いま、眠ってしまえば、夢の続きを見られるだろうか?
そうだ、もう一度、時計を巻き戻して、夢を始めから見よう。
テレビでは、試合のプレイバックが繰り返し流されている。
それはまるで拷問のようだ。見たいのはその時間じゃない。
頼む、やめてくれ。見なきゃいいのに、見てしまう。
崩れた砂の城は、波にさらわれてしまった。
季節の夏は、これからが本番だが、日本チームがいるワールドカップの夏は終わった。
4年後に向けて、新しい時計は動き始めた。
コツコツ、コツコツ、再び4年の時間を堪え忍ばなくてはならない。
また、夢を見るために。
今度こそ、最高にいい夢であることを信じて。