先のエントリー「「Twitter疲れ」は起こるか?」にも関連した話。
文字で絵を表現することを「アスキーアート」、略してAAという。
画面上でテキストを使ったAAのルーツは、パソコン通信が全盛だった頃(1980年代後半から1990年代前半)だと思う。
当初は、(笑)という表現の省略形として、(^^)といった表現から始まった。(汗)の場合は、;; だったりした。
誰が始めたのかはともかく、最初のうちは、その意味するところが不明なこともあって、一気に普及したわけでもなかった。少なからず、抵抗感があったことは事実だ。
しかし、いつしか浸透して、標準語になっていった。
現在でもAAは生き残っているし、より複雑になっている。
それに関する記事。
ねとらぼ:ACCS久保田事務局長「自分のAA作者を探してます」 AAの著作権、ACCSの見解は – ITmedia News
ACCSによると、「記号の集積によって作成されるAAは、絵を描くことなどと同様、表現形式の一種」であり、AAにも著作権はあるという見解だ。他人が作ったAAをまるまるコピーして利用する場合は著作権法上の「複製」に当たり、創作的な意図を含むアレンジを加えたAAの作成は「翻案」に該当するという。複製や翻案を行うためには、著作権者=AA作者の許諾が必要になるという解釈だ。
もっと昔はどうだっかというと、私は1975年頃に、すでにAAを作っていた(^_^)
前のエントリーに書いた「ミニコン」の時代だ。
コンピュータは非力だし、入力も出力もかなり稚拙なシステムだった。
コンピュータで「絵を描く」という発想そのものがなかったし、能力的に無理な注文だったのだ。
コンピュータの授業で、なにかのプログラムを作る課題を出され、私が作ったのが、文字を並べて「絵にする」というものだった。
プログラムとしては単純だ。出力は電子タイプライターだが、1行に文字をいくつ打って、次の行には……というwriteの命令だ。
電子タイプライターというのは、タイプライターが電動になったもので、アルファベットと記号の母字(凸版になったもの)が埋め込まれた円筒形のヘッドが、印字する紙の間にカーボンリボンをはさんで、パチンパチンと打ち込んでいく。
文字の拡大縮小なんて、ありはしない。アルファベッドのみで文字のスタイルも1種類だけ。
印字される文字のピッチと行間から逆算して、絵になるように文字を配列した。
そうして描いたのは、「羽を開いた蝶」の絵だった。
この課題を提出して、先生に驚かれた。
コンピュータで絵を描くという発想を、誰もしなかったからだ。
お陰で、最高の評価をもらった(^_^)
今でもパソコン(Macintosh)で絵を描く。
35年前とは雲泥の差だが、35年前の高校2年生だった私も、コンピュータで絵を描こうとしていた。
そのへんは、変わっていないんだよね……と、我ながら思う(^_^)