StockSnapによるPixabayからの画像

 バナナがスーパーの売り場から消えて数週間。
 いつも行くスーパーの入り口近くにあったバナナ置き場には、ミカンやナシが並べられている。
 バナナダイエット・ブームのおかげで、バナナを買えなくなってしまった。
 私は数十年来、毎日バナナを食べている。食卓のテーブルにはいつもバナナを置いてあったのだ。
 朝はバナナだけ食べる……ということも多かった。基本的に1日1食、夕食だけの食事だが、バナナがあれば朝に食べていた。
 だが、バナナでダイエットになったことなんてないのだ(^_^)

朝バナナの次は「とろろ昆布」(AERA) – Yahoo!ニュース

 放送作家の小山薫堂さんは、「朝バナナダイエット狂想曲」をこう見ている。
「流行に乗り遅れないようにしようという意識が強いのではないか。クリスピー・クリーム・ドーナツを食べたり、iPhoneを真っ先に買ったりする感覚と似ている」
 いくらもてはやされても、いつかは消える。それが「ダイエット食品」の宿命。いつか、バナナにもすたれる日が来るのだろう。

 結局、ただの一時的なブームに終わるのだろう。
 バナナでダイエットに成功する人は、たぶん1割くらい。大部分の人は途中で飽きてしまうか、効果がないとあきらめるだろう。
 ほんとうに痩せたいなら、断食が一番だって(^_^)

 バナナダイエットの成功例の、ほんとうの効果はダイエット日記にあるのではないかと思う。
 それは岡田斗司夫氏の著書『いつまでもデブと思うなよ (新潮新書 227)』に出てくる「レコーディングダイエット」に通じる手法だからだ。
 重要なのは、自分の食生活を把握して、バランスを考え、カロリーの取りすぎに注意することだからだ。カロリーの取りすぎを抑えるために、朝をバナナにするというのが、バナナダイエットの手法に過ぎないと思う。それは他にもいろいろとある、置き換えダイエットの1つである。

 ところが、「バナナで痩せる」と短絡的にイメージされている。
 途中が抜けているのだ。
 バナナで痩せられたら、誰も苦労しないって。

 バナナが当たり前に売り場に戻ってきて欲しいものだ。
 私の好物の一つなのだから。

諌山 裕

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