バンダイビジュアルのWEBサイト「トルネードベース」の「answer songs」で公開中のSF短編小説。
久しぶりに、良質のSF短編小説を読んだ気がする(^_^;
きっかけは、以下の記事だった。
科学者の問いにSFで答えたい 瀬名秀明に聞く「answer songs」 – ITmedia News
「SFも科学も、ある種の世界の見方を提示している」と瀬名さんは言う。「こういう感じ方や見方があるんだということを示しながら、世の中の何かを変えるという側面がある。そこで提示された新たな謎が、人の心を動かし、次の科学や創作に駆り立てる」
「answer songs」で公開されている作品は、5編。
5編中、「円城 塔」氏の作品以外は読んだ。申し訳ないが、円城氏の作品は文体的に合わず、全部読めなかった。最近、目が悪くて、読みやすい文体とそうでないものとで、生理的に拒絶反応が起きてしまうのだ。いわゆる老眼というやつ(^_^;
もともと近視+乱視で、裸眼の視力が0.03という極度に目が悪いのに、近くが見えなくなる老眼が加わって、目のコンディションは最悪なのだ。
4編中で一番面白かったのは、山田正紀氏の「火星のコッペリア」
短編SFならではのアイデアとストーリーだった。
じつは、日本のSF小説は最近ほとんど読んでいなかった。だから、最近の作家については疎い。しかし、山田正紀氏なら昔読んでいた。そういう安心感もあったかもしれないが、忘れていたSF小説の感覚を思い出させてくれた。
「火星のコッペリア」の作中での一文……
愛なんて結局は脳内の化学反応の変化にすぎないんだわ
たしかにそうなんだよね。
意識は脳の活動であり、脳の活動とは化学反応でもあるから。
人間の意識と、ロボットの意識との違いは?
心とは?
そんな問いかけの物語が、心に響いた。
それもまた化学反応であり、私の脳の中のシナプスの発火であり……
……と、こんなことを書いているのも、シナプスの発火に基ずく、意識の行動であり、それが指を動かしてキーボードを叩き……
それがまた、このブログを見ている人たちの眼から視覚情報として脳に送られ、シナプスが発火して化学反応を起こし、経験と知識に基づいて意味を意識が関連づけ……
そして……