火星に生物がいるかどうか、かつて文明が存在したのか?……といった、科学とSFと妄想の話題は、なにかと尽きない。
NASAが発表する火星の写真から、それらしく見える輪郭や影を探しては、「○○か?」と取り上げられる。
まぁ、それはそれで面白いので、釣られて見たりする。
で、スプーンのようなものが写っていたというのが以下。
先ごろ、米航空宇宙局(NASA)が公開した火星の写真にカニのようなものが写っていると話題になりました(関連記事)が、新たに公開された火星の写真ではスプーンのようなものが見えます。
元ネタのNASAの画像がこれだ。
Raw Images – Mars Science Laboratory
▼火星のスプーンの拡大図
まぁ、スプーンといわれればスプーンに見えなくもない(^_^)。
NASAの見解は「スプーンはありません。風稜石(風によって削られた岩)でしょう」ということだが、興味深い「石」には違いない。
私にはスプーンというより、もっと長いもののパーツの一部のようにも見える。
こんな感じに。
これで連想したのが、動物の骨、あるいはハンガーのような部品の一部。
たとえば、ハンガーだと……
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さすがにハンガーは笑い話になってしまうが、スプーンがありならハンガーだってありだろうと。
風蝕で削られたにしても、芯に硬い鉱物があるわけで、それがなんなのかは気になるところ。火星の大地が赤いのは酸化しているからだが、鉄分が多いということになる。おそらく、鉄鉱石あるいは鉄を含む鉱物の鉱脈があると想像できる。鉄が主成分のトルマリン(ショール)は、柱状結晶を形成するので、このスプーンのように棒状になりえる。火星は重力が小さいため、鉱物の結晶も大きく成長しているはずだ。火星の洞窟や岩石の空洞(ポケット)には、巨大な結晶鉱物が眠っていると思われる。ロボット探査機ではそこまでの探査は難しいが、遠い未来、火星に人々が移住できるようになったら、様々な鉱物や資源が見つかるだろう。
この話題は、Newsweekにも出ていた。
No, That’s Not a Floating Spoon on Mars
かつて、火星に生物がいたことは、確たる証拠は見つかっていないものの、存在していても不思議ではないことは共通認識になっている。確たる証拠とは、化石なり生き残っているかもしれない微生物を見つけ出すことだ。
生物が太古の火星にいたとして、それがどこまで進化したか。
微生物レベルを超えて、甲殻類などの大きなものにまで進化する時間があったかどうか。もしかしたら、アンモナイトのような化石があるかもしれない。化石が地上に露出しているとは限らず、大部分は地下に眠っているだろう。地球に探査機を落としても、着陸した地点にたまたま化石が露出している確率は極めて低い。地球上でも化石が出てくるのは、限定された地域だけだからだ。
ロボット探査機にできることは限られている。やはり、人間が火星に行き、火星の大地を歩き回って調べるしかない。
人類が火星に立つ……
そのときまで生きていられたら……と思う。
計画はあるものの、あと30年以内に達成できるかどうかは、五分五分だね。